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心臓血管・大動脈センター
2013年4月に開設された心臓血管・大動脈センターでは、循環器内科・心臓血管外科・血管外科を中心に、放射線科など各診療科が互いに協力し合い、患者さんに最適な治療を的確なタイミングで提供できる体制を整えています。
心臓血管・大動脈センター パンフレット
診療科の垣根を越えた協力体制
狭心症、大動脈瘤、閉塞性動脈硬化症(ASO)などの動脈硬化性心血管病は全身疾患ですので併発することも少なくありません。例えば、血管外科で下肢ASOの手術の前に狭心症が見つかり、循環器内科で冠動脈(心臓の動脈)のPCIを優先することもあります。また、大動脈瘤の治療において、心臓血管外科と血管外科さらに放射線科の協同作業で、外科手術(人工血管置換術)と血管内治療(ステントグラフト内挿術)を同時に行うこともあります。
このように動脈硬化性心血管病の患者さんを必要かつ充分に治療しようとすれば、単独の診療科だけでは治療が完結しないことも多く、診療科の垣根を越えた協力体制が必然的に求められます。
みなさまにより良い医療を
◆患者さんにとって
各診療科の垣根を超えたチームワークの良さを生かし、一人の患者さんに対して複数の医師が意見を出し合い、患者さんに最良の治療方針を決定します。緊急症例に対しても迅速な対応が可能です。医院やクリニックなどかかりつけの先生からのお手紙を持参の上、受診していただきますようお願い致します。
◆開業医の先生方にとって
血管外科に紹介すべきか心臓血管外科に紹介すべきか迷うような場合でも、センター宛てにご連絡あるいはご紹介ください。患者さんに関する情報の交換も迅速に行っていきます。
ハイブリッド手術室
2022年8月、2室目のハイブリッド手術室が稼働を開始しました。
ハイブリッド手術室は手術台に血管X線撮影装置を組み合わせた手術室のことをいいます。従来は別々の場所にある2つの機能を組み合わせることで、安全かつ確実に高度な医療技術が実施可能です。
ハイブリッド手術室では、血管外科の大動脈ステントグラフト内挿術、脳神経内科の脳動脈瘤コイル塞栓術や、循環器内科の植え込み型除細動器(ICD)・心室再同期療法(CRT)などの体内植え込みデバイスの手術が行われています。また2019年4月にTAVI(経カテーテル的大動脈弁留置術)、2020年7月にWATCHMAN(左心耳閉鎖術)、2021年6月にはIMPELLA(補助循環用ポンプカテーテル)を開始。2024年1月にはMitraClip(経皮的僧帽弁接合不全修復術)も開始しています。
インターベンションエキスパートナース
日進月歩で発展していくインターベンション治療において、チーム医療は欠かせません。当院では看護師の育成にも力を入れており、日本インターベンションラジオロジー学会・日本心血管インターベンション治療学会合同認定のインターベンションエキスパートナースが在籍しています。より高いインターベンション看護を行えるよう日々研鑽を積んでいます。