病院について

2021年度 済生会福岡総合病院 病院指標

当院では、DPC包括支払制度のDPCデータを用い、全国統一の定義と形式に基づいた「病院指標」を作成し、情報公開を行なっています。
» 最新の病院指標データはこちら

  1. 年齢階級別退院患者数
  2. 診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  3. 初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数
  4. 成人市中肺炎の重症度別患者数等
  5. 脳梗塞の患者数等
  6. 診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  7. その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)
年齢階級別退院患者数ファイルをダウンロード
年齢区分 0~ 10~ 20~ 30~ 40~ 50~ 60~ 70~ 80~ 90~
患者数 117 451 602 934 1167 1712 2526 1732 412
2021年度の退院患者さんの人数を10歳刻みの年齢階級別に集計しています。年齢は入院時の満年齢です。
当院は、地域医療支援病院・地域がん診療連携拠点病院・3次救急医療施設として、幅広い疾患を診療しています。
年齢階級別の退院患者数をみると、60歳以上が6割を超えており、今後はさらに高齢化の傾向が続くと考えられます。
診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード
内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060100xx01xxxx 小腸大腸の良性疾患(良性腫瘍を含む。) 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術 128 2.1 2.7 0.0% 62.5 患者用パス
040110xxxxx0xx 間質性肺炎 手術・処置等2なし 108 14.9 18.4 15.7% 74.1 患者用パス
060340xx03x00x 胆管(肝内外)結石、胆管炎 限局性腹腔膿瘍手術等 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 96 6.6 9.2 7.3% 76.4 患者用パス
10007xxxxxx1xx 2型糖尿病(糖尿病性ケトアシドーシスを除く。) 手術・処置等21あり 93 11.6 14.4 5.4% 66.1 患者用パス
040040xx9910xx 肺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1あり 手術・処置等2なし 72 3.1 3.3 2.8% 72.6 患者用パス
内科では内分泌・代謝、消化器(消化管、肝胆膵)、呼吸器、感染症、腎臓など多岐にわたる疾患を診療しています。症例数では消化管のポリープ、肺炎、胆管炎、糖尿病、肺癌が症例数の上位でした。救急から待機的な治療までを行っている当科の現状を反映していると考えます。
循環器内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
050070xx01x0xx 頻脈性不整脈 経皮的カテーテル心筋焼灼術 手術・処置等2なし 308 4.1 4.8 0.0% 66.3 患者用パス
050050xx0200xx 狭心症、慢性虚血性心疾患 経皮的冠動脈形成術等 手術・処置等1なし、1,2あり 手術・処置等2なし 248 3.9 4.4 1.2% 70.5 患者用パス
050130xx9900xx 心不全 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 165 12.8 17.3 26.1% 81.9
050210xx97000x 徐脈性不整脈 手術あり 手術・処置等1なし、1,3あり 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 93 8.8 10.2 3.2% 75.7 患者用パス
患者用パス
050030xx97000x 急性心筋梗塞(続発性合併症を含む。)、再発性心筋梗塞 その他の手術あり 手術・処置等1なし、1あり 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 92 8.8 11.9 4.4% 65.3 患者用パス
長寿社会と生活習慣病の増加により、心臓や血管の様々な病気でお困りの患者さんが増えています。我々はこのような循環器疾患を多数扱っておりますが、なかには一刻を争う重症の緊急疾患もあり、24時間365日にわたり専門医が診療できる体制を整えております。
2021年度に我々が治療させていただいた疾患の中で最多のものは、不整脈に対するカテーテル治療(心筋焼灼術=アブレーション)でした。脈のリズムが乱れ、脈拍数も速くなる病気で、放っておくと心不全や脳梗塞のリスクが高まります。従来は薬物による予防治療が主体でしたが、近年は治療技術の進歩によりカテーテルを用いて早期に介入することで不整脈の原因を根治することが可能になりました。当科では308例という福岡市内でも有数の治療実績でございました。
不整脈に続く疾患は虚血性心臓病=狭心症でした。心臓自体に血流を供給する冠動脈が動脈硬化を背景に狭くなったり詰まったりすることが原因となり、胸の痛みや圧迫感が現れます。薬物治療が基本ですが、カテーテルを用いて血管を拡げることで症状の緩和が得られます。
どちらの疾患も全国平均と比較して短期間の入院期間で治療をさせていただきました。
昨今患者数の増大やしばしば治療が長期間に及び時に難渋することが社会問題となっている心不全については、心不全チームを結成して多職種による介入に力を入れております。病気のみならず患者さんの社会背景や生活基盤などを地域の先生方と連携して根気強く支えていけるように努力を継続しております。
外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
090010xx010xxx 乳房の悪性腫瘍 乳腺悪性腫瘍手術 乳房部分切除術(腋窩部郭清を伴うもの(内視鏡下によるものを含む。))等 手術・処置等1なし 96 6.9 10.2 1.0% 62.1 患者用パス
040040xx97x00x 肺の悪性腫瘍 手術あり 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 70 8.8 10.5 2.9% 68.4 患者用パス
060035xx010x0x 結腸(虫垂を含む。)の悪性腫瘍 結腸切除術 全切除、亜全切除又は悪性腫瘍手術等 手術・処置等1なし 定義副傷病なし 65 11.6 15.8 18.5% 71.9 患者用パス
050163xx03x0xx 非破裂性大動脈瘤、腸骨動脈瘤 ステントグラフト内挿術 手術・処置等2なし 63 8.3 11.1 1.6% 73.9 患者用パス
060330xx02xxxx 胆嚢疾患(胆嚢結石など) 腹腔鏡下胆嚢摘出術等 55 4.1 6.3 0.0% 63.3 患者用パス
・ 外科診療症例は、悪性腫瘍(消化管、肝胆膵、肺、乳腺など)、大血管(大動脈瘤)、末梢血管疾患(動脈、静脈)、さらに緊急手術症例(急性虫垂炎、腸閉塞、急性胆嚢炎、消化管穿孔、大動脈瘤破裂、急性動脈閉塞、気胸など)が主な対象となる疾患です。
・ 悪性腫瘍については、手術と化学療法や放射線療法を組み合わせた集学的治療による治療成績の向上に努めています。
・ 緊急手術では、術後人工呼吸器管理や透析などの集中治療を要するような重症症例が多く、院内の関連する各科と連携しチーム医療の充実を図り、安全で安心な質の高い外科診療を行うよう努めています。
・ 新型コロナウイルスに対して術前のPCR検査や抗原検査を行うなどの対策をしながら手術に対応しています。
脳神経内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
010060x2990201 脳梗塞(脳卒中発症3日目以内、かつ、JCS10未満) 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等22あり 定義副傷病なし発症前Rankin Scale 0、1又は2 67 11.0 15.6 19.4% 72.5 患者用パス
010230xx99x00x てんかん 手術なし 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 40 7.8 7.2 25.0% 59.8
010080xx99x0x1 脳脊髄の感染を伴う炎症 手術なし 手術・処置等2なし15歳以上 39 13.6 16.7 18.0% 52.0
010060x2990401 脳梗塞(脳卒中発症3日目以内、かつ、JCS10未満) 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等24あり 定義副傷病なし発症前Rankin Scale 0、1又は2 34 14.7 15.6 44.1% 69.4 患者用パス
010060x0990201 脳梗塞(脳卒中発症4日目以降又は無症候性、かつ、JCS10未満) 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等22あり 定義副傷病なし発症前Rankin Scale 0、1又は2 29 10.8 15.4 27.6% 71.1 患者用パス
神経救急疾患である脳梗塞、てんかん、髄膜脳炎の症例数は昨年度より増加している。平均在院日数は全国に比して短期間を維持している。現状維持に努めたい。
整形外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
160800xx01xxxx 股関節・大腿近位の骨折 人工骨頭挿入術 肩、股等 77 21.3 25.3 90.9% 82.0 患者用パス
患者用パス
070230xx01xxxx 膝関節症(変形性を含む。) 人工関節再置換術等 56 18.4 23.0 78.6% 76.9 患者用パス
070230xx02xxxx 膝関節症(変形性を含む。) 骨穿孔術等 25 21.7 26.5 76.0% 60.0 患者用パス
160760xx97xx0x 前腕の骨折 手術あり 定義副傷病なし 20 5.0 5.0 0.0% 55.0 患者用パス
070343xx97x0xx 脊柱管狭窄(脊椎症を含む。) 腰部骨盤、不安定椎 その他の手術あり 手術・処置等2なし 19 20.7 15.8 36.8% 73.7 患者用パス
高齢者の増加に伴い、大腿骨転子部骨折、大腿骨頚部骨折などの脆弱性骨折の症例数は依然として最も多い結果でした。
当院では周術期に他科の医師と連携をとって診療を行い、合併症のある患者さんの手術でも安全に行うことが出来るため、高齢者の骨折をご紹介していただくことが多くなっています。
コロナウイルス感染症の影響にて利用できるベット数に限りがあるため、昨年度と比較して股関節・大腿骨近位の骨折の症例数は減少しました。同様に他施設への転院に関しても受け入れ困難なことも少なくなく、平均在院日数は昨年度と比較して増加しています。
膝関節・足の外科疾患に対する手術について、特に変形性膝関節症に対する手術・入院数が増加しています。また交通外傷や墜落外傷に伴う多部位外傷も多く、救急科と連携して診療を行っています。
形成外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
160200xx0200xx 顔面損傷(口腔、咽頭損傷を含む。) 鼻骨骨折整復固定術等 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 21 5.0 5.2 0.0% 43.4 患者用パス
患者用パス
100100xx97x0xx 糖尿病足病変 手術あり 手術・処置等2なし 12 27.2 24.4 25.0% 64.7 患者用パス
020230xx97x0xx 眼瞼下垂 手術あり 手術・処置等2なし 2.9
当院が市内中心部にあるため、交通事故などによる顔面外傷の症例が多くなっています。また最近では近辺の眼科の先生方より眼瞼下垂症の手術をご紹介いただいています。眼瞼下垂は先天性眼瞼下垂の方にも手術を行っています。近医皮膚科の先生方より皮膚・皮下腫瘍の手術をご依頼いただくことも多いです。
脳神経外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
010040x099000x 非外傷性頭蓋内血腫(非外傷性硬膜下血腫以外)(JCS10未満) 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 62 16.4 18.9 67.7% 64.7 患者用パス
患者用パス
160100xx97x00x 頭蓋・頭蓋内損傷 その他の手術あり 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 53 11.6 9.8 20.8% 74.7 患者用パス
160100xx99x00x 頭蓋・頭蓋内損傷 手術なし 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 28 9.8 8.3 25.0% 69.8 患者用パス
患者用パス
010030xx9910xx 未破裂脳動脈瘤 手術なし 手術・処置等1あり 手術・処置等2なし 25 2.6 3.0 0.0% 60.2 患者用パス
010010xx02x00x 脳腫瘍 頭蓋内腫瘍摘出術等 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 16 19.2 20.8 18.8% 60.9 患者用パス
脳神経外科では、非外傷性の頭蓋・頭蓋内損傷が最も多い疾患でありました。高血圧性脳内出血が大部分を占めており、何らかの障害が残存し67.7%がリハビリ目的の転院をします。次に頭蓋・頭蓋内損傷 その他の手術ありになります。入院後に早期からリハビリテーションを含めた管理を行い、転院率は20.8%と比較的に低くなっています。
3番目は頭蓋・頭蓋内損傷 手術なしであります。こちらも早期のリハビリテーションを行い、転院率は25.0%となっております。
心臓血管外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
050080xx0101xx 弁膜症(連合弁膜症を含む。) ロス手術(自己肺動脈弁組織による大動脈基部置換術)等 手術・処置等1なし 手術・処置等21あり 30 22.0 21.9 13.3% 68.6
050161xx97x1xx 解離性大動脈瘤 その他の手術あり 手術・処置等21あり 22 26.8 29.1 54.6% 67.9
050161xx01x0xx 解離性大動脈瘤 ステントグラフト内挿術 手術・処置等2なし 10 10.3 14.4 0.0% 61.6
当科では成人の心臓および胸部大血管の手術治療を行っています。対象疾患は、心臓弁膜症、虚血性心臓病、胸部大動脈瘤です。
2021年は、僧帽弁形成術を始めとした弁膜症の手術数が増加したことが特徴として挙げられます。また前年減少していた大動脈の緊急開胸手術が例年同等の症例数に回復しました。重症な症例が多かったため、半数が転院リハビリを必要としました。一方で大動脈へのステントグラフト治療は、短い入院期間で社会復帰を達成することができており、良好な成績をおさめています。
泌尿器科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
110080xx991xxx 前立腺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1あり 19 3.5 2.5 0.0% 67.7 患者用パス
110420xx02xx0x 水腎症等 経尿道的尿管ステント留置術等 定義副傷病なし 12 2.8 4.0 0.0% 54.5 患者用パス
110310xx99xxxx 腎臓又は尿路の感染症 手術なし 13.1
2021年4月から泌尿器科を開設しました。福岡市前立腺がん検診の精密検査実施医療機関に登録しまして、PSA(前立腺特異抗原)高値の方には、1泊2日の入院で、安全に精密検査(経直腸的前立腺針生検)を行っております。これまで特に大きな合併症なく検査を行っております。
精密検査を受けられた19人の方の中で15人の方に前立腺がんを認めまして、その後の早期治療につなげております。
また、当院は「福岡地区三次救急医療機関」であるため、重度の尿路感染症で緊急入院をされる方も多く、他科と協力しながら迅速に対応をしております。
婦人科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
120070xx02xxxx 卵巣の良性腫瘍 卵巣部分切除術(腟式を含む。) 腹腔鏡によるもの等 144 5.9 6.1 0.7% 38.8 患者用パス
12002xxx02x0xx 子宮頸・体部の悪性腫瘍 子宮頸部(腟部)切除術等 手術・処置等2なし 135 3.0 3.1 0.0% 40.5 患者用パス
120060xx02xxxx 子宮の良性腫瘍 腹腔鏡下腟式子宮全摘術等 92 5.3 6.0 0.0% 45.9 患者用パス
120060xx01xxxx 子宮の良性腫瘍 子宮全摘術等 91 8.7 9.5 0.0% 44.8 患者用パス
12002xxx01x0xx 子宮頸・体部の悪性腫瘍 子宮悪性腫瘍手術等 手術・処置等2なし 67 10.2 11.5 1.5% 58.4 患者用パス
患者用パス
産婦人科症例は良性腫瘍(子宮筋腫、卵巣嚢腫など)から悪性腫瘍(子宮体癌、子宮頚癌、卵巣癌など)までのほとんど全ての婦人科腫瘍、婦人科救急疾患(異所性妊娠、卵巣嚢腫茎捻転、卵巣出血など)、が主な対応疾患となります。
子宮筋腫や卵巣嚢腫、子宮内膜症などの良性腫瘍では低浸襲の腹腔鏡手術が全手術症例の50%以上を占めています。
悪性腫瘍については主に診断目的の子宮頚部切除術から子宮頸癌、子宮体癌、卵巣癌に対する後腹膜リンパ節郭清を含めた子宮全摘術、広汎子宮全摘術を行っています。
悪性腫瘍に対する低侵襲の腹腔鏡下手術として、初期子宮体癌に対する腹腔鏡下子宮全摘(リンパ節郭清含む)、初期子宮頸癌に対する腹腔鏡下広汎子宮全摘術(リンパ節郭清含む)が増えています。化学療法はほとんどが外来で行なっています。良性、悪性共に在院日数は全国平均を下回っています。
眼科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
020110xx97xxx0 白内障、水晶体の疾患 手術あり片眼 76 2.0 2.7 0.0% 72.4 患者用パス
020110xx97xxx1 白内障、水晶体の疾患 手術あり両眼 34 4.9 4.8 0.0% 73.2 患者用パス
020180xx97x1x0 糖尿病性増殖性網膜症 手術あり 手術・処置等21あり片眼 9.6 患者用パス
眼科入院の多くが手術目的となります。手術の中でも白内障が大部分を占めています。在院日数は全国でも上位です。白内障手術以外にも緑内障手術や硝子体手術、眼瞼下垂手術などの手術を行っています。
耳鼻咽喉科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
030350xxxxxxxx 慢性副鼻腔炎 83 4.8 6.5 0.0% 49.2 患者用パス
030230xxxxxxxx 扁桃、アデノイドの慢性疾患 54 7.5 7.8 0.0% 28.0 患者用パス
030150xx97xxxx 耳・鼻・口腔・咽頭・大唾液腺の腫瘍 手術あり 40 5.4 7.0 0.0% 59.2 患者用パス
030240xx99xxxx 扁桃周囲膿瘍、急性扁桃炎、急性咽頭喉頭炎 手術なし 24 5.5 5.7 0.0% 33.9 患者用パス
030340xxxxxxxx 血管運動性鼻炎、アレルギー性鼻炎<鼻アレルギー> 20 4.7 5.6 0.0% 30.0 患者用パス
当科では、副鼻腔疾患や鼻腔疾患(アレルギー性鼻炎や鼻中隔湾曲症による鼻閉)を中心に診療をしています。
アレルギー性鼻炎や鼻中隔湾曲症など、鼻腔の機能改善を図るための手術が増加していますが、副鼻腔炎と同時に行っている場合は、副鼻腔炎としてカウントされるので、手術件数や入院の目的の分類と異なるところがあります。
頭頸部腫瘍の手術としては耳下腺や顎下腺といった大唾液腺の腫瘍の手術が多いことも特徴となっています。
救急科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
161070xxxxx00x 薬物中毒(その他の中毒) 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 43 3.1 3.7 9.3% 38.2
160100xx99x00x 頭蓋・頭蓋内損傷 手術なし 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 14 6.1 8.3 28.6% 62.5
160100xx97x00x 頭蓋・頭蓋内損傷 その他の手術あり 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 12 7.2 9.8 25.0% 58.7
130100xxxxx40x 播種性血管内凝固症候群 手術・処置等24あり 定義副傷病なし 25.5
170020xxxxxx0x 精神作用物質使用による精神及び行動の障害 定義副傷病なし 4.0
救急科は集中治療が必要な重篤患者さんや、複数診療科が係わる必要のある外傷の患者さんを主に入院管理しています。よって、対象とする疾患が多岐にわたります。
主な疾患は、多発外傷・急性薬物中毒・敗血症・広範囲熱傷・環境要因による熱中症や低体温症などです。多発外傷については、脳神経外科・外科・整形外科など必要な科と連携して集学的に治療することが、生命予後や機能予後の改善に不可欠です。また、急性薬物中毒については、身体的治療に加え、精神科的介入も不可欠です。当院には常勤の精神科はないため、身体的治療を行った後、精神科病院へ紹介させて頂いています。敗血症は、感染症内科や各臓器専門の内科などと連携し、広範囲熱傷は主として形成外科と連携して治療を行っています。一般的に、頭部外傷の患者さんは、脳神経外科入院となりますが、手術を必要としない軽微な外傷は、脳神経外科のサポートのもと、救急科で入院管理も行います。
総合診療科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040081xx99x0x 誤嚥性肺炎 手術なし 手術・処置等2なし 40 17.9 20.6 30.0% 82.3
110310xx99xxxx 腎臓又は尿路の感染症 手術なし 29 17.2 13.1 44.8% 79.7
040081xx97x0xx 誤嚥性肺炎 手術あり 手術・処置等2なし 36.5
080010xxxx0xxx 膿皮症 手術・処置等1なし 13.1
100330xxxxx0xx 栄養障害(その他) 手術・処置等2なし 17.4
当院の総合診療部では、主に「多臓器にまたがる複合した疾患の患者」や「不明熱などの診断未確定の患者」の入院診療を行っています。したがって、入院患者の年齢はほとんどが高齢者で、多臓器にまたがる複合した疾患の患者を治療するために平均在院日数は長く、ほとんどの患者が自立困難であるために転院率は高くなっています。
症例は、内因性では主に誤嚥性肺炎のような呼吸器疾患、胃腸炎やイレウスなどの消化器疾患、尿路感染症などの腎泌尿器疾患、そして、蜂か織炎などの感染症の4つの疾患が多く、外因性では圧迫骨折や急性腰痛症などの整形外科非手術適応疾患が多くなっています。
2021年度は、誤嚥性肺炎、腎臓または尿路の感染症、膿皮症の順となりましたが、この順位は2020年度と変わらなかったです。2021年度は、第5位に栄養障害が初めて入ったのが特徴的でした。
初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数ファイルをダウンロード
初発 再発 病期分類
基準(※)
版数
Stage I Stage II Stage III Stage IV 不明
胃癌 85 12 20 26 20 1 8
大腸癌 57 55 68 29 21 14 2 9
乳癌 51 57 19 0 1 8
肺癌 80 24 60 93 21 54 1 8
肝癌 12 10 12 64 2 6
※ 1:UICC TNM分類,2:癌取扱い規約
「5大がん」と呼ばれる胃がん、大腸がん、乳がん、肺がん患者さんの数を初発の UICC 病期分類別で初発および再発に分けて集計しています。
UICC 病期分類: 国際対がん連合(UICC)によって定められた〈1〉原発巣の大きさと進展度(T)、〈2〉所属リンパ節への転移状況(N)、〈3〉遠隔転移の有無(M)の 3つのカテゴリによって各がんをI期からIV期の4病期(ステージ)に分類するものです。2019年度に退院した患者さんを集計し、集計対象期間中に複数回入院された患者さんはそれぞれ集計をしております。「初発」とは、当院において当該腫瘍の診断、あるいは初回治療を実施した場合を指します。「再発」とは、当院・他施設を問わずに初回治療が完了した後、当院にて患者さんを診療した場合や、がん寛解後に局所再発・再燃または新たな遠隔転移をきたした場合を指します。
成人市中肺炎の重症度別患者数等ファイルをダウンロード
患者数 平均在院日数 平均年齢
軽症 16 9.6 56.3
中等症 41 13.3 73.7
重症 10 19.3 79.6
超重症 15.9 85.0
不明 0 0 0
重症度に伴い、平均年齢は高くなり、入院期間も長くなる傾向にあります。
脳梗塞の患者数等ファイルをダウンロード
発症日から 患者数 平均在院日数 平均年齢 転院率
3日以内 286 16.1 74.3 29.1%
その他 72 11.4 71.5 5.6%
当院は急性期病院であり、脳梗塞も発症3日以内の急性期入院が高い割合となっています。症例数は昨年度より増加しています。現状維持に努めてまいります。
診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード
内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K7211 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術(長径2センチメートル未満) 101 1.4 1.6 1.0% 62.9 患者用パス
K688 内視鏡的胆道ステント留置術 94 1.7 7.5 16.0% 77.4
K6871 内視鏡的乳頭切開術 乳頭括約筋切開のみのもの 60 2.4 4.9 11.7% 78.4
K6532 内視鏡的胃、十二指腸ポリープ・粘膜切除術(早期悪性腫瘍胃粘膜下層剥離術 56 1.1 5.2 1.8% 73.4 患者用パス
K721-4 早期悪性腫瘍大腸粘膜下層剥離術 54 0.9 3.9 0.0% 64.9 患者用パス
内科での手術件数は、消化管のポリープや癌、胆管炎(結石性、悪性)に対する内視鏡治療が上位でした。がん診療および救急治療を行っている当院の現状を反映している結果でした。
循環器内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K5951 経皮的カテーテル心筋焼灼術(心房中隔穿刺、心外膜アプローチ) 292 1.4 2.4 0.7% 67.8 患者用パス
K5493 経皮的冠動脈ステント留置術(その他) 175 1.5 2.8 2.9% 70.0 患者用パス
K616 四肢の血管拡張術・血栓除去術 91 1.1 4.6 5.5% 74.7 患者用パス
K5481 経皮的冠動脈形成術(高速回転式経皮経管アテレクトミーカテーテル) 62 1.5 4.0 4.8% 75.3 患者用パス
K5972 ペースメーカー移植術(経静脈電極) 56 2.9 7.6 89.3% 78.0 患者用パス
患者用パス
循環器内科ではカテーテルを使用した様々な治療(手術)を実施しております。外科的治療(手術)と比較して、身体への侵襲が少なく、より短期の入院期間で治療可能であるのが利点です。狭心症や心筋梗塞といった冠動脈=心臓の周囲の動脈に対する風船・ステント治療以外にも、足の動脈硬化に対する治療も実践しており、一部の症例では血管外科と共同してバイパス術とカテーテル治療を一度に行うハイブリッド治療も実施しています。いずれも福岡市内では有数の症例数であり、アテレクトミーカテーテルや新規のバルーン・ステントなど、常に最先端の医療機器を積極的に取り入れることで診療の質の向上に努めております。また徐脈性不整脈や重症の心不全に対するペースメーカー治療も多くの症例を経験しており、電極を使用しない超小型のペースメーカー(リードレスペースメーカー)や血管外に留置する皮下植込み型除細動器などを、個々の症例の特性に応じて使い分けることで、より幅広い患者さんのニーズに対応させていただいております。
外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K672-2 腹腔鏡下胆嚢摘出術 89 1.0 2.7 1.1% 62.5 患者用パス
K719-3 腹腔鏡下結腸悪性腫瘍切除術 72 1.7 9.6 18.1% 72.1 患者用パス
K5612ロ ステントグラフト内挿術(腹部大動脈) 61 1.4 6.6 1.6% 74.0 患者用パス
K4763 乳腺悪性腫瘍手術(乳房切除術)(腋窩部郭清を伴わない) 58 1.0 4.4 0.0% 63.8 患者用パス
K718-21 腹腔鏡下虫垂切除術(虫垂周囲膿瘍を伴わないもの) 51 0.4 2.4 2.0% 41.5 患者用パス
・ 手術を行う際、可能な限り外来にて術前検査を終了し、手術前日(全身麻酔の場合)あるいは当日(局所麻酔あるいは腰椎麻酔の場合)に入院していただくようにしています。またご高齢の方は術後の状態が安定していても、ADLの低下などで在宅での自宅療養が困難な場合があります。その際は連携施設へ転院してリハビリを行って頂きADLが向上した後に自宅に退院していただいております。このようにそれぞれの病院の得意とする分野で役割分担を行い、入院日数を短縮させる取り組みを行っております。それにより、超急性期病院としての役割である救急患者さんを可能な限り多く受け入れることが出来るようになります。
・ 当院では新型コロナウイルスに対して、術前のPCR検査を行い陰性を確認してから万全の体勢を整えて対応しております。また、入院中は面会謝絶でご家族に会えなくなるため、出来る限り早期に退院が出来るように努めております。
・ 結腸悪性腫瘍手術は低侵襲な腹腔鏡下手術の割合が大多数を占めており術後の経過も良好で退院までの日数も短くなってきています。当院では後期高齢者の高度進行癌や多くの並存疾患を有する患者さんが多いため連携施設へ転院後、ADLが向上してから自宅退院とすることがあります。
脳神経内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K597-3 植込型心電図記録計移植術 28 9.8 3.6 17.9% 65.5 患者用パス
K178-4 経皮的脳血栓回収術 24 0.1 17.3 75.0% 80.6
K609-2 経皮的頸動脈ステント留置術 10 7.0 13.3 20.0% 74.3 患者用パス
手術件数は全分野で昨年度を上回ることが出来た。現状維持に努めたい。
整形外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K0821 人工関節置換術 肩、股、膝 65 1.5 16.6 81.5% 76.0 患者用パス
K0461 骨折観血的手術 肩甲骨、上腕、大腿 60 2.9 17.3 78.3% 78.8 患者用パス
患者用パス
K0811 人工骨頭挿入術 肩、股 29 4.3 17.4 100.0% 82.8 患者用パス
患者用パス
K0483 骨内異物(挿入物を含む。)除去術 前腕、下腿 28 1.0 2.8 0.0% 42.5 患者用パス
K0542 骨切り術 前腕、下腿 26 1.0 20.1 73.1% 60.1 患者用パス
昨年度と同様に、膝関節・足の外科疾患に対する手術が開始されたことで、特に変形性膝関節症の入院:人工膝関節置換術の症例数が増加しています。また高位脛骨骨切り術の症例数も同様に増加しております。骨折では大腿骨転子部骨折、大腿骨頚部骨折、橈骨遠位端骨折などの脆弱性骨折の症例や、若年者の下腿骨の症例が例年どおりの数となっております。いずれも、早期にリハビリテーションを行い早期に退院または転院していただくことを心がけています。
形成外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K427 頬骨骨折観血的整復術 12 1.0 2.5 0.0% 51.8 患者用パス
K084 四肢切断術(上腕、前腕、手、大腿、下腿、足) 10 2.8 66.0 70.0% 71.0
K0871 断端形成術(骨形成を要する)(指)
当院の形成外科の分野では熱傷も含めた外傷が多いのが特徴です。難治性潰瘍に対する四肢切断術も行っています。上記以外にも他科手術の再建や合併症に対する手術を行っています。
脳神経外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K164-2 慢性硬膜下血腫穿孔洗浄術 51 0.1 10.1 19.6% 76.8 患者用パス
K1771 脳動脈瘤頸部クリッピング(1箇所) 20 1.1 19.6 30.0% 59.7 患者用パス
K1692 頭蓋内腫瘍摘出術(その他) 17 3.8 14.7 23.5% 60.2 患者用パス
K1426 脊椎固定術、椎弓切除術、椎弓形成術(多椎間又は多椎弓の場合を含む。) 椎弓形成 16 1.1 9.3 12.5% 64.9 患者用パス
K1781 脳血管内手術(1箇所) 15 1.7 23.3 46.7% 61.5 患者用パス
患者用パス
脳神経外科では、慢性硬膜下血腫手術例が最も多く、次は脳動脈瘤頸部クリッピング(1箇所)、頭蓋内腫瘍摘出術、脊椎の手術、脳血管内治療、となっております。慢性硬膜下血腫、頭蓋内腫瘍摘出術はいずれも高齢者に多く、今後の高齢者社会のためにさらに増加することが見込まれます。
脳動脈瘤に対する血管内手術は未破裂ならびに破裂例で行っております。未破裂例では術後1週間程度の自宅退院が可能ですが、破裂例では必要に応じてリハビリテーション転院を行います。血管内治療専門医および外科治療の専門医が密に連携することで治療成績の維持に努めています。脳動脈瘤に対する治療としては脳動脈瘤頸部クリッピングまたは脳血管内手術をおこなっております。未破裂例では術後1週間程度の自宅退院が可能ですが、破裂例では必要に応じてリハビリテーション転院を行います。血管内治療専門医および外科治療の専門医が密に連携することで治療成績の維持に努めています。
心臓血管外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K5612イ ステントグラフト内挿術(胸部大動脈) 28 2.6 10.8 7.1% 71.1
K5551 弁置換術(1弁) 15 3.9 19.1 33.3% 73.5
K5601ニ 大動脈瘤切除術(上行)(その他) 12 2.9 24.1 75.0% 77.6
ステントグラフト内挿術は、高齢者(70歳以上)や開胸手術が高リスクの胸部大動脈瘤(弓部大動脈瘤、下行大動脈瘤)を対象に行っています。低侵襲な治療であるために在院日数も短く、良好な社会復帰が可能でした。大動脈弁狭窄症を合併した上行大動脈瘤が開胸手術の適応となることも多く、入院期間の延長と転院率上昇の原因となっています。
泌尿器科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K783-2 経尿道的尿管ステント留置術 23 0.5 4.7 13.0% 63.3 患者用パス
K8036イ 膀胱悪性腫瘍手術(経尿道的手術)(電解質溶液利用) 12 1.6 9.7 8.3% 76.1 患者用パス
K775 経皮的腎(腎盂)瘻造設術
当科は一人体制のため、主に経尿道的手術、小切開手術を中心に行っております。外科、婦人科の悪性腫瘍による尿管狭窄の方や、尿管結石にともなう閉塞性腎盂腎炎の方に対して、積極的に経尿道的尿管ステント留置術を行っております。また、膀胱腫瘍に対しても経尿道的手術を行っております。ほとんどの方が、血尿などの症状があってみつかる膀胱腫瘍ですが、健康診断の尿潜血からみつかる膀胱腫瘍の方もおられますので、二次検診にも力をいれております。
婦人科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K8882 子宮附属器腫瘍摘出術(両側)(腹腔鏡) 147 0.9 4.0 0.7% 38.6 患者用パス
K867 子宮頸部(腟部)切除術 136 1.0 1.0 0.0% 40.5 患者用パス
K877 子宮全摘術 77 1.0 6.6 0.0% 50.5 患者用パス
K877-2 腹腔鏡下腟式子宮全摘術 69 1.2 4.5 0.0% 47.0 患者用パス
K879 子宮悪性腫瘍手術 43 1.1 9.7 4.7% 59.7 患者用パス
腹腔鏡による子宮附属器腫瘍摘出術と子宮頚部前がん病変に対する子宮頚部切除術が多く、全手術の約30%を占めています。コロナウィルス蔓延により若干良性手術が減少しています。当院での手術症例は可能な限り外来での術前検査を行い、良性腫瘍、悪性腫瘍は腹腔鏡手術、開腹手術ともに前日入院としています。従来、子宮頚部切除術、子宮鏡下ポリープ切除は手術当日に入院し翌日退院でしたが、コロナウィルス感染の確認のため前日入院となっています。子宮内膜掻爬術は外来手術として日帰りで行なっています。子宮筋腫や子宮腺筋症に対する子宮全摘術の場合、子宮が小さければ腹腔鏡下膣式子宮全摘術を行います。術創が小さく早期退院が可能となります。腹腔鏡での手術が困難な大きな子宮筋腫や癒着が予想される子宮内膜症、腺筋症に対しては開腹での子宮全摘術を行います。子宮悪性腫瘍手術は子宮体癌に対する開腹・腹腔鏡での手術が主となっています。
眼科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K2821ロ 水晶体再建術(眼内レンズを挿入する場合)(その他) 109 0.0 1.9 0.0% 72.6 患者用パス
患者用パス
K2801 硝子体茎顕微鏡下離断術(網膜付着組織を含む) 10 0.8 3.9 0.0% 66.5 患者用パス
K2682 緑内障手術(流出路再建術)
手術では白内障手術を中心に行い、眼科手術のほとんどを占めています。手術は全例入院で行っています。白内障手術以外では緑内障手術や硝子体手術、眼瞼下垂手術などの手術を行っています。白内障に関しては平均年齢が70歳をこえ、比較的高齢患者さんが多くなっています。全身合併症や眼合併症のある患者さんが多く、原則入院での手術を行っています。
耳鼻咽喉科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K340-5 内視鏡下鼻・副鼻腔手術3型(選択的(複数洞)副鼻腔手術) 76 1.0 2.8 0.0% 50.7 患者用パス
K3772 口蓋扁桃手術 摘出 52 1.0 6.6 0.0% 29.8 患者用パス
K347 鼻中隔矯正術 21 1.0 2.9 0.0% 35.0 患者用パス
K344 経鼻腔的翼突管神経切除術 19 1.0 2.7 0.0% 30.3 患者用パス
K4571 耳下腺腫瘍摘出術(耳下腺浅葉摘出術) 16 0.9 4.1 0.0% 52.2 患者用パス
アレルギー性鼻炎や鼻中隔湾曲症など、鼻腔の機能改善を図るための手術が増加していますが、副鼻腔炎と同時に行っている場合もあり、
主たる手術の側にカウントしますので、実際の手術件数よりは少なく計上され、実数とは相違があります。
頭頚部腫瘍の手術として、耳下腺や顎下腺といった大唾液腺の腫瘍の手術は引き続き多くなっています。
その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)ファイルをダウンロード
DPC 傷病名 入院契機 症例数 発生率
130100 播種性血管内凝固症候群 同一
異なる 22 0.21%
180010 敗血症 同一 24 0.24%
異なる 21 0.21%
180035 その他の真菌感染症 同一
異なる
180040 手術・処置等の合併症 同一 47 0.46%
異なる
・播種性血管内凝固症候群
血液凝固反応の亢進、血小板の活性化をきたし持続的に全身の細小血管内に血栓を生じ、諸臓器の循環不全、機能不全に至る重症な病態です。治療に大きな医療資源が投入される場合もあり、該当するDPCで高額な点数が設定されています。
・敗血症
皮膚や粘膜、種々の臓器の感染巣から細菌が血中に入り全身に播種される重症な感染症のことです。治療に大きな医療資源が投入される場合もあり、該当するDPCで高額な点数が設定されています。
・手術・処置等の合併症
手術や処置などに起因して発生した、主に術後の出血や創部感染などの病態のことです。手術の術式や患者さんの状態に関わらず発生する可能性があり、医療ミスとは区別されます。
・手術・処置等の合併症項目の内訳
ICDコード 名称 件数
T827 その他の心臓および血管の人工器具、挿入物および移植片による感染症及び炎症性反応 16
T814 処置に続発する感染症、他に分類されないもの 10
T810 処置に合併する出血及び血腫、他に分類されないもの
T812 処置中の不慮の穿刺及び裂傷、他に分類されないもの
T818 処置のその他の合併症、他に分類されないもの
T828 心臓及び血管のプロステーシス、挿入物及び移植片のその他の明示された合併症
※10症例未満は割愛させていただきます。

2020年度 済生会福岡総合病院 病院指標

当院では、DPC包括支払制度のDPCデータを用い、全国統一の定義と形式に基づいた「病院指標」を作成し、情報公開を行なっています。
» 最新の病院指標データはこちら

  1. 年齢階級別退院患者数
  2. 診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  3. 初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数
  4. 成人市中肺炎の重症度別患者数等
  5. 脳梗塞のICD10別患者数等
  6. 診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  7. その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)
年齢階級別退院患者数ファイルをダウンロード
年齢区分 0~ 10~ 20~ 30~ 40~ 50~ 60~ 70~ 80~ 90~
患者数 50 114 489 591 980 1239 1631 2471 1724 449
2020年度の退院患者さんの人数を10歳刻みの年齢階級別に集計しています。年齢は入院時の満年齢です。
当院は、地域医療支援病院・地域がん診療連携拠点病院・3次救急医療施設として、幅広い疾患を診療しています。
年齢階級別の退院患者数をみると、60歳以上が6割を超えており、今後はさらに高齢化の傾向が続くと考えられます。
診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード
内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
10007xxxxxx1xx 2型糖尿病(糖尿病性ケトアシドーシスを除く。) 手術・処置等21あり 126 11.8 14.6 4.0% 62.2 患者用パス
060100xx01xxxx 小腸大腸の良性疾患(良性腫瘍を含む。) 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術 92 2.0 2.7 0.0% 61.9 患者用パス
060340xx03x00x 胆管(肝内外)結石、胆管炎 限局性腹腔膿瘍手術等 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 91 5.4 9.5 7.7% 70.5 患者用パス
040081xx99x0xx 誤嚥性肺炎 手術なし 手術・処置等2なし 71 15.2 20.5 50.7% 84.5
040040xx9910xx 肺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1あり 手術・処置等2なし 64 2.2 3.4 1.6% 74.6 患者用パス
内科では内分泌・代謝、消化器(消化管、肝胆膵)、呼吸器、感染症、腎臓など多岐にわたる疾患を診療しています。症例数では糖尿病、消化管のポリープ、胆管炎、肺炎、肺癌が症例数の上位でした。救急から待機的な治療までを行っている当科の現状を反映していると考えます。
循環器内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
050070xx01x0xx 頻脈性不整脈 経皮的カテーテル心筋焼灼術 手術・処置等2なし 295 4.2 5.0 0.0% 66.3 患者用パス
050050xx0200xx 狭心症、慢性虚血性心疾患 経皮的冠動脈形成術等 手術・処置等1なし、1,2あり 手術・処置等2なし 291 4.0 4.4 1.0% 67.4 患者用パス
患者用パス
050130xx9900xx 心不全 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 189 14.5 17.2 20.1% 80.1
050050xx9910xx 狭心症、慢性虚血性心疾患 手術なし 手術・処置等11あり 手術・処置等2なし 119 3.0 3.1 0.0% 68.8 患者用パス
患者用パス
050210xx97000x 徐脈性不整脈 手術あり 手術・処置等1なし、1,3あり 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 75 9.5 10.6 9.3% 79.6 患者用パス
患者用パス
循環器内科は心臓や血管の様々な病気を扱っております。なかには生命の危機に直結した重症の緊急疾患もあり、24時間365日にわたり専門医がチーム医療を展開しております。2020年度に我々が治療させていただいた疾患の中で最多のものは、不整脈に対するカテーテル治療(心筋焼灼術=アブレーション)でした。脈のリズムが乱れ、脈拍数も速くなる病気で、放っておくと心不全や脳梗塞のリスクが高まります。従来は薬物による予防治療が主体でしたが、近年は治療技術の進歩によりカテーテルを用いて不整脈の原因を根治することが可能になりました。当科では295例という福岡市内でも有数の治療数を実施させていただきました。不整脈に続く疾患は虚血性心臓病=狭心症でした。心臓自体に血流を供給する冠動脈が動脈硬化を背景に狭くなったり詰まったりすることが原因となり、胸の痛みや圧迫感が現れます。薬物治療が基本ですが、カテーテルを用いて血管を拡げることで症状の緩和が得られます。どちらの疾患も全国平均と比較して短期間の入院期間で治療をさせていただきました。昨今患者数の増大やしばしば治療が長期間に及び時に難渋することが社会問題となっている心不全については、心不全チームを結成して多職種による介入に力を入れております。病気のみならず患者さんの社会背景や生活基盤などを地域の先生方と連携して根気強く支えていけるように努力を継続しております。
外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040040xx97x00x 肺の悪性腫瘍 手術あり 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 83 8.2 10.8 3.6% 68.2 患者用パス
090010xx010xxx 乳房の悪性腫瘍 乳腺悪性腫瘍手術 乳房部分切除術(腋窩部郭清を伴うもの(内視鏡下によるものを含む。))等 手術・処置等1なし 77 7.1 10.3 1.3% 60.6 患者用パス
090010xx02xxxx 乳房の悪性腫瘍 乳腺悪性腫瘍手術 乳房部分切除術(腋窩部郭清を伴わないもの) 70 5.2 6.0 0.0% 57.9 患者用パス
060330xx02xxxx 胆嚢疾患(胆嚢結石など) 腹腔鏡下胆嚢摘出術等 61 4.4 6.4 1.6% 58.5 患者用パス
060035xx010x0x 結腸(虫垂を含む。)の悪性腫瘍 結腸切除術 全切除、亜全切除又は悪性腫瘍手術等 手術・処置等1なし 定義副傷病なし 58 11.6 16.2 13.8% 68.9 患者用パス
・ 外科診療症例は、悪性腫瘍(消化管、肝胆膵、肺、乳腺など)、大血管(大動脈瘤)、末梢血管疾患(動脈、静脈)、さらに緊急手術症例(急性虫垂炎、腸閉塞、急性胆嚢炎、消化管穿孔、大動脈瘤破裂、急性動脈閉塞、気胸など)が主な対象となる疾患です。
・ 悪性腫瘍については、手術と化学療法や放射線療法を組み合わせた集学的治療による治療成績の向上を目指すとともに、治療早期から緩和ケアを導入することで、患者さんのQOL向上に努めています。
・ 緊急手術では、術後人工呼吸器管理や透析などの集中治療を要するような重症症例が多く、院内の関連する各科と連携しチーム医療の充実を図り、安全で安心な質の高い外科診療を行うよう努めています。
脳神経内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
010060x2990201 脳梗塞(脳卒中発症3日目以内、かつ、JCS10未満) 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等22あり 定義副傷病なし発症前Rankin Scale 0、1又は2 63 10.9 15.5 25.4% 66.3 患者用パス
010080xx99x0x1 脳脊髄の感染を伴う炎症 手術なし 手術・処置等2なし15歳以上 30 15.4 17.0 36.7% 55.3
010230xx99x00x てんかん 手術なし 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 27 5.8 7.5 7.4% 61.6
010060x2990401 脳梗塞(脳卒中発症3日目以内、かつ、JCS10未満) 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等24あり 定義副傷病なし発症前Rankin Scale 0、1又は2 25 14.0 15.6 48.0% 70.1 患者用パス
010090xxxxx0xx 多発性硬化症 手術・処置等2なし 22 16.0 14.7 13.6% 48.8
当院が救急医療に力を入れていることから、脳神経内科の入院患者も神経救急疾患である脳梗塞、けいれん・てんかん、髄膜炎などの神経感染症が多くなっています。
てんかん診療では、当院では、てんかん重積の集中治療が主であり、早期診断と治療介入を行わなければ重篤な転機をとることがあるため注意を要します。また神経感染症は無菌性髄膜炎が多く、早期に自宅退院できる患者が多くなっています。
小児科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
140010x199x0xx 妊娠期間短縮、低出産体重に関連する障害(出生時体重2500g以上) 手術なし 手術・処置等2なし 29 4.6 6.1 6.9% 0
140010x299x0xx 妊娠期間短縮、低出産体重に関連する障害(出生時体重1500g以上2500g未満) 手術なし 手術・処置等2なし - - 11.2 - -
140010x197x0xx 妊娠期間短縮、低出産体重に関連する障害(出生時体重2500g以上) 手術あり 手術・処置等2なし - - 8.4 - -
- - - - - - -
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昨年と同様、当院出生児は全例小児科診察を行っていました。出生した児はしばしば不適応をおこし、呼吸困難(新生一過性多呼吸など)や哺乳困難になることがあります。更に母体合併症がある場合、児にさまざまな影響をおよぼす危険性があり、そのようなケースでは保育器の中できめ細やかな経過観察や加療を必要とします。また糖尿病合併の母体から出生した児や低出生体重児もしくは巨大児では低血糖になる危険性があります。新生児の低血糖は発達に悪影響をきたすため、厳重な管理と速やかな加療を必要とします。いずれも出生直後速やかな診断治療を必要とするため、入院対応となります。
整形外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
160800xx01xxxx 股関節・大腿近位の骨折 人工骨頭挿入術 肩、股等 94 19.0 25.1 91.5% 81.9 患者用パス
070230xx01xxxx 膝関節症(変形性を含む。) 人工関節再置換術等 43 16.8 23.4 88.4% 75.5 患者用パス
160990xx97x0xx 多部位外傷 手術あり 手術・処置等2なし 27 21.6 18.4 22.2% 48.5
160690xx99xxxx 胸椎、腰椎以下骨折損傷(胸・腰髄損傷を含む。) 手術なし 21 13.6 18.8 66.7% 73.7
160850xx01xxxx 足関節・足部の骨折・脱臼 骨折観血的手術 鎖骨、膝蓋骨、手(舟状骨を除く。)、足、指(手、足)その他等 20 21.5 18.7 55.0% 48.4 患者用パス
高齢者の増加に伴い、大腿骨転子部骨折、大腿骨頚部骨折などの脆弱性骨折の割合が相変わらず多くいようです。当院では周術期に他科の医師と連携をとって診療を行い、合併症のある患者様の手術でも安全に行うことが出来るため、大腿骨転子部骨折を中心とした高齢者の骨折をご紹介していただくことが多くなっています。昨年度と比較して股関節・大腿骨近位の骨折の症例数はかなり増加しておりました。チーム医療としてスムーズに調整ができるようになっており、平均在院日数は昨年度と比較して減少しておりました。
新たに膝関節・足の外科疾患に対する手術が開始されましたので、特に変形性膝関節症の入院が増加しています。
また交通外傷や墜落外傷に伴う多部位外傷も多く、救急科と連携して診療を行っています。
形成外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
160200xx0200xx 顔面損傷(口腔、咽頭損傷を含む。) 鼻骨骨折整復固定術等 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 27 3.9 5.3 3.7% 45.7 患者用パス
患者用パス
100100xx97x0xx 糖尿病足病変 手術あり 手術・処置等2なし 12 19.7 24.4 25.0% 66.2 患者用パス
080007xx010xxx 皮膚の良性新生物 皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部)等 手術・処置等1なし - - 4.1 - - 患者用パス
- - - - -
- - - - -
当院が市内中心部にあるため、交通事故などによる顔面外傷の症例が多くなっています。また最近では近辺の眼科の先生方より眼瞼下垂症の手術をご紹介いただけるようになってきました。眼瞼下垂は成人の方の先天性眼瞼下垂にも手術を行っています。循環器内科、血管外科、糖尿病内科、腎臓内科や認定ナースなどと共に、フットケアチームを立ち上げており、難治性足潰瘍にも力を入れています。
脳神経外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
010040x099000x 非外傷性頭蓋内血腫(非外傷性硬膜下血腫以外)(JCS10未満) 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 65 17.4 18.9 64.6% 65.4 患者用パス
160100xx97x00x 頭蓋・頭蓋内損傷 その他の手術あり 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 43 10.8 9.7 25.6% 74.2 患者用パス
010030xx9910xx 未破裂脳動脈瘤 手術なし 手術・処置等1あり 手術・処置等2なし 30 2.4 3.0 0.0% 58.1 患者用パス
010030xx03x0xx 未破裂脳動脈瘤 脳血管内手術 手術・処置等2なし 24 9.9 9.7 0.0% 59.6 患者用パス
患者用パス
160100xx99x00x 頭蓋・頭蓋内損傷 手術なし 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 20 11.7 8.2 25.0% 68.1 患者用パス
脳神経外科では、非外傷性の頭蓋・頭蓋内損傷が最も多い疾患でありました。高血圧性脳内出血が大部分を占めており、何らかの障害が残存し60%以上がリハビリ目的の転院をします。次に非外傷の頭蓋内血腫となりますが、入院後に早期からリハビリテーションを含めた管理を行い、転院率は25.6%と比較的に低くなっています。
3番目は脳動脈瘤に対する脳血管造影などの検査入院であります。これは、手術前後の脳動脈瘤の状態を確認するための入院です。そのために平均在院日数が2.4日と短く、転院する症例もありません。
心臓血管外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
050163xx01x1xx 非破裂性大動脈瘤、腸骨動脈瘤 大動脈瘤切除術(吻合又は移植を含む。) 上行大動脈及び弓部大動脈の同時手術等 手術・処置等21あり 15 30.6 28.6 46.7% 71.6
050161xx97x1xx 解離性大動脈瘤 その他の手術あり 手術・処置等21あり 10 25.9 29.2 40.0% 67.7
050163xx03x0xx 非破裂性大動脈瘤、腸骨動脈瘤 ステントグラフト内挿術 手術・処置等2なし 10 13.9 11.6 10.0% 74.0
- - - - -
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当科では成人の心臓および胸部大血管の手術治療を行っています。対象疾患は、心臓弁膜症、虚血性心臓病、胸部大動脈瘤です。2020年はコロナの影響もあり、例年のようには緊急手術が必要な症例がありませんでした。それでも手術の内訳としては動脈瘤関連が多く、開胸術およびステント留置術が大半を占めました。重症な症例が多く、術後は約4週間と長期入院になっており、半数が転院リハビリを必要としました。一方でステントグラフト治療は、術後合併症の回避の目的で行い、短い入院期間で社会復帰を達成することができており、良好な成績をおさめています。
産婦人科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
12002xxx02x0xx 子宮頸・体部の悪性腫瘍 子宮頸部(腟部)切除術等 手術・処置等2なし 140 3.1 3.1 0.0% 40.1 患者用パス
120070xx02xxxx 卵巣の良性腫瘍 卵巣部分切除術(腟式を含む。) 腹腔鏡によるもの等 133 6.1 6.2 1.5% 38.2 患者用パス
120060xx02xxxx 子宮の良性腫瘍 腹腔鏡下腟式子宮全摘術等 96 5.8 6.1 0.0% 44.6 患者用パス
120060xx01xxxx 子宮の良性腫瘍 子宮全摘術等 93 9.0 9.6 1.1% 44.7 患者用パス
患者用パス
12002xxx01x0xx 子宮頸・体部の悪性腫瘍 子宮悪性腫瘍手術等 手術・処置等2なし 60 11.3 12.0 1.7% 53.5 患者用パス
患者用パス
産婦人科症例は良性腫瘍(子宮筋腫、卵巣嚢腫など)から悪性腫瘍(子宮体癌、子宮頚癌、卵巣癌など)までのほとんど全ての婦人科腫瘍、婦人科救急疾患(異所性妊娠、卵巣嚢腫茎捻転、卵巣出血など)、が主な対応疾患となります。
子宮筋腫や卵巣嚢腫、子宮内膜症などの良性腫瘍では低浸襲の腹腔鏡手術が全手術症例の50%以上を占めています。
悪性腫瘍については主に診断目的の子宮頸部切除術から子宮頸癌、子宮体癌、卵巣癌に対する後腹膜リンパ節郭清を含めた子宮全摘術、広汎子宮全摘術を行っています。
悪性腫瘍に対する低侵襲の腹腔鏡下手術として、初期子宮体癌に対する腹腔鏡下子宮全摘(リンパ節郭清含む)、初期子宮頸癌に対する腹腔鏡下広汎子宮全摘術(リンパ節郭清含む)が増えています。化学療法はほとんどが外来で行なっています。良性、悪性共に在院日数は全国平均を下回っています。
眼科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
020110xx97xxx0 白内障、水晶体の疾患 手術あり片眼 71 2.4 2.8 0.0% 71.9 患者用パス
020110xx97xxx1 白内障、水晶体の疾患 手術あり両眼 55 5.1 5.0 0.0% 73.0 患者用パス
020200xx9710xx 黄斑、後極変性 手術あり 手術・処置等1あり 手術・処置等2なし - - 6.5 - -
020220xx97xxx0 緑内障 その他の手術あり片眼 - - 5.8 - -
- - - - -
眼科入院の多くが手術目的となります。手術の中でも白内障が大部分を占めています。在院日数は全国平均と同等です。白内障手術以外にも緑内障手術や硝子体手術、眼瞼下垂手術などの手術を行っています。
耳鼻咽喉科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
030230xxxxxxxx 扁桃、アデノイドの慢性疾患 87 7.0 7.9 0.0% 30.2 患者用パス
030350xxxxxxxx 慢性副鼻腔炎 64 5.3 6.7 0.0% 46.3 患者用パス
030150xx97xxxx 耳・鼻・口腔・咽頭・大唾液腺の腫瘍手術あり 43 5.6 7.2 0.0% 52.4 患者用パス
030428xxxxxxxx 突発性難聴 27 8.3 8.8 0.0% 59.7 患者用パス
030240xx99xxxx 扁桃周囲膿瘍、急性扁桃炎、急性咽頭喉頭炎 手術なし 25 5.7 5.6 0.0% 34.2 患者用パス
当科では、副鼻腔疾患や鼻腔疾患(アレルギー性鼻炎や鼻中隔湾曲症による鼻閉)を中心に診療をしています。
アレルギー性鼻炎や鼻中隔湾曲症など、鼻腔の機能改善を図るための手術が増加していますが、副鼻腔炎と同時に行っている場合は、副鼻腔炎としてカウントされるので、手術件数や入院の目的の分類と異なるところがあります。
頭頸部腫瘍の手術としては耳下腺や顎下腺といった大唾液腺の腫瘍の手術が多いことも特徴となっています。
救急科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
161070xxxxx00x 薬物中毒(その他の中毒) 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 32 2.9 3.8 3.1% 35.7
160100xx97x00x 頭蓋・頭蓋内損傷 その他の手術あり 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 22 5.0 9.7 13.6% 50.1
160100xx99x00x 頭蓋・頭蓋内損傷 手術なし 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 17 1.4 3.7 0.0% 46.5
040081xx99x0xx 誤嚥性肺炎 手術なし 手術・処置等2なし 14 13.8 20.5 50.0% 70.2
160660xxxx0x0x 皮下軟部損傷・挫滅損傷、開放創 手術・処置等1なし 定義副傷病なし 11 5.4 8.9 18.2% 55.7
救急科は集中治療が必要な重篤患者さんや、複数診療科が係わる必要のある外傷の患者さんを主に入院管理しています。よって、対象とする疾患が多岐にわたります。
主な疾患は、多発外傷・急性薬物中毒・敗血症・広範囲熱傷・環境要因による熱中症や低体温症などです。多発外傷については、脳神経外科・外科・整形外科など必要な科と連携して集学的に治療することが、生命予後や機能予後の改善に不可欠です。
また、急性薬物中毒については、身体的治療に加え、精神科的介入も不可欠です。当院には常勤の精神科はないため、身体的治療を行った後、精神科病院へ紹介させて頂いています。
敗血症は、感染症内科や各臓器専門の内科などと連携し、広範囲熱傷は主として形成外科と連携して治療を行っています。一般的に、頭部外傷の患者さんは、脳神経外科入院となりますが、手術を必要としない軽微な外傷は、脳神経外科のサポートのもと、救急科で入院管理も行います。
総合診療科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040081xx99x0xx 誤嚥性肺炎 手術なし 手術・処置等2なし 37 18.0 20.5 56.8% 86.6
110310xx99xxxx 腎臓又は尿路の感染症 手術なし 24 12.7 13.0 20.8% 77.2
080010xxxx0xxx 膿皮症 手術・処置等1なし 15 14.5 12.9 40.0% 67.7
160690xx99xxxx 胸椎、腰椎以下骨折損傷(胸・腰髄損傷を含む。) 手術なし 10 15.8 18.8 80.0% 84.3
040081xx97x0xx 誤嚥性肺炎 手術あり 手術・処置等2なし - - 36.7 - -
当院の総合診療部では、主に「多臓器にまたがる複合した疾患の患者」や「不明熱などの診断未確定の患者」の入院診療を行っています。したがって、入院患者の年齢はほとんどが高齢者で、多臓器にまたがる複合した疾患の患者を治療するために平均在院日数は長く、ほとんどの患者が自立困難であるために転院率は高くなっています。 症例は、内因性では主に誤嚥性肺炎のような呼吸器疾患、胃腸炎やイレウスなどの消化器疾患、尿路感染症などの腎泌尿器疾患、そして、蜂か織炎などの感染症の4つの疾患が多く、外因性では圧迫骨折や急性腰痛症などの整形外科非手術適応疾患が多くなっています。
令和2年度は、誤嚥性肺炎、腎臓または尿路の感染症、膿皮症の順となりましたが、上位3位はほぼ変わらず年によって順位が入れ替わるのが現状です。
初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数ファイルをダウンロード
初発 再発 病期分類
基準(※)
版数
Stage I Stage II Stage III Stage IV 不明
胃癌 81 - 16 24 - 13 1 8
大腸癌 49 45 57 34 21 22 2 8
乳癌 59 52 14 - - - 1 8
肺癌 70 17 59 95 16 62 1 8
肝癌 13 14 21 13 - 88 2 6
※ 1:UICC TNM分類,2:癌取扱い規約
「5大がん」と呼ばれる胃がん、大腸がん、乳がん、肺がん患者さんの数を初発の UICC 病期分類別で初発および再発に分けて集計しています。
UICC 病期分類: 国際対がん連合(UICC)によって定められた〈1〉原発巣の大きさと進展度(T)、〈2〉所属リンパ節への転移状況(N)、〈3〉遠隔転移の有無(M)の 3つのカテゴリによって各がんをI期からIV期の4病期(ステージ)に分類するものです。2019年度に退院した患者さんを集計し、集計対象期間中に複数回入院された患者さんはそれぞれ集計をしております。「初発」とは、当院において当該腫瘍の診断、あるいは初回治療を実施した場合を指します。「再発」とは、当院・他施設を問わずに初回治療が完了した後、当院にて患者さんを診療した場合や、がん寛解後に局所再発・再燃または新たな遠隔転移をきたした場合を指します。
成人市中肺炎の重症度別患者数等ファイルをダウンロード
患者数 平均在院日数 平均年齢
軽症 10 8.5 57.5
中等症 44 9.3 76.3
重症 17 13.5 82.6
超重症 15 16 87.2
不明 - - -
重症度に伴い、平均年齢は高くなり、入院期間も長くなる傾向にあります。
脳梗塞のICD10別患者数等ファイルをダウンロード
ICD10 傷病名 発症日から 患者数 平均在院日数 平均年齢 転院率
I63$ 脳梗塞 3日以内 276 15.5 72.8 40.2%
その他 40 15.7 71.2 5.7%
当院は急性期病院であり、脳梗塞も発症3日以内の急性期入院が高い割合となっています。症例数が減少しました。コロナ禍で軽症脳梗塞の入院が減少したためと思います。
診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード
内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K688 内視鏡的胆道ステント留置術 98 1.4 5.2 8.2% 71.8
K7211 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術(長径2センチメートル未満) 91 0.9 2.2 0.0% 64.0 患者用パス
K6532 内視鏡的胃、十二指腸ポリープ・粘膜切除術(早期悪性腫瘍胃粘膜下層剥離術) 58 1.0 5.0 0.0% 72.7 患者用パス
K654 内視鏡的消化管止血術 51 0.9 8.6 7.8% 68.4
K6152 血管塞栓術(選択的動脈化学塞栓術) 47 1.1 8.6 4.3% 71.9
内科での手術件数は、胆管炎、消化管のポリープ、止血に対する内視鏡治療、肝がんの治療が上位でした。がん診療および救急治療を行っている当院の現状を反映している結果でした。
循環器内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K5951 経皮的カテーテル心筋焼灼術(心房中隔穿刺、心外膜アプローチ) 275 1.3 2.4 0.7% 66.8 患者用パス
K5493 経皮的冠動脈ステント留置術(その他) 195 2.0 2.9 2.1% 67.2 患者用パス
患者用パス
K616 四肢の血管拡張術・血栓除去術 83 2.3 12.2 10.8% 73.9 患者用パス
患者用パス
K5461 経皮的冠動脈形成術(急性心筋梗塞) 65 0.0 14.3 7.7% 66.4
K5972 ペースメーカー移植術(経静脈電極) 53 2.1 8.7 15.1% 79.4 患者用パス
患者用パス
循環器内科ではカテーテルを使用した様々な治療(手術)を実施しております。狭心症や心筋梗塞といった冠動脈=心臓の周囲の動脈に対する風船・ステント治療以外にも、足の動脈硬化に対する治療も実践しており、一部の症例では血管外科と共同してバイパス術とカテーテル治療を一度に行うハイブリッド治療も実施しています。また不整脈に対するアブレーションも積極的に行っており、福岡市内でも有数の症例数を数えております。心拍を得るには心臓内を電気が正常に流れる必要がありますが、異常な電気が流れている場所を同定して、その部位を焼灼することで不整脈を完治させることができます。急性心筋梗塞は、放っておくと生命の危機に関わる超重症疾患ですが、当科では病院到着からカテーテル治療開始まで平均35分間という短時間で初期対応しており、全症例の86%以上において病院到着から再灌流までの時間が目標の90分間を下回っております。
外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K672-2 腹腔鏡下胆嚢摘出術 100 1.2 3.3 7.0% 61.6 患者用パス
K4762 乳腺悪性腫瘍手術(乳房部分切除術)(腋窩部郭清を伴わない) 70 1.3 2.9 0.0% 57.9 患者用パス
K719-3 腹腔鏡下結腸悪性腫瘍切除術 61 1.6 8.9 11.5% 68.0 患者用パス
K718-21 腹腔鏡下虫垂切除術(虫垂周囲膿瘍を伴わないもの) 57 0.4 2.5 3.5% 40.5 患者用パス
K5612ロ ステントグラフト内挿術(腹部大動脈) 49 1.5 6.9 12.2% 75.8 患者用パス
・ 手術を行う際、可能な限り外来にて術前検査を終了し、手術前日(全身麻酔の場合)あるいは当日(局所麻酔あるいは腰椎麻酔の場合)に入院していただくようにしています。またご高齢の方は術後の状態が安定していても、ADLの低下などで在宅での自宅療養が困難な場合があります。その際は連携施設へ転院してリハビリを行って頂きADLが向上した後に自宅に退院していただいております。このようにそれぞれの病院の得意とする分野で役割分担を行い、入院日数を短縮させる取り組みを行っております。それにより、超急性期病院としての役割である救急患者さんを可能な限り多く受け入れることが出来るようになります。
・ 当院では新型コロナウイルスに対して、術前のPCR検査を行い陰性を確認してから万全の体勢を整えて対応しております。また、入院中は面会謝絶でご家族に会えなくなるため、出来る限り早期に退院が出来るように努めております。
・ 結腸悪性腫瘍手術は低侵襲な腹腔鏡下手術の割合が大多数を占めており術後の経過も良好で退院までの日数も短くなってきています。当院では後期高齢者の高度進行癌や多くの並存疾患を有する患者さんが多いため連携施設へ転院後、ADLが向上してから自宅退院とすることがあります。
脳神経内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K178-4 経皮的脳血栓回収術 20 0.1 21.8 45.0% 75.6
K609-2 経皮的頸動脈ステント留置術 20 2.5 16.6 40.0% 71.8 患者用パス
K597-3 植込型心電図記録計移植術 14 11.1 6.8 57.1% 69.9 患者用パス
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超急性期脳梗塞患者に対する再開通治療を積極的に行い、コロナ禍に於いても症例数が増加している。
整形外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K0461 骨折観血的手術 肩甲骨、上腕、大腿 84 3.3 12.5 79.8% 76.2 患者用パス
K0821 人工関節置換術 肩、股、膝 49 1.4 14.7 83.7% 74.7 患者用パス
K0462 骨折観血的手術 前腕、下腿、手舟状骨 42 2.2 15.7 40.5% 52.8 患者用パス
患者用パス
K0811 人工骨頭挿入術 肩、股 36 6.6 13.8 94.4% 84.6 患者用パス
K0483 骨内異物(挿入物を含む。)除去術 前腕、下腿 27 1.7 5.6 0.0% 44.7 患者用パス
当院の整形外科では昨年度と違うところは、新たに膝関節・足の外科疾患に対する手術が開始したことです。特に変形性膝関節症の入院、特に人工膝関節置換術の症例数が増加しています。骨折では大腿骨転子部骨折、大腿骨頚部骨折、橈骨遠位端骨折などの脆弱性骨折の症例や、若年者の下腿骨の症例が多くなっています。いずれも、早期にリハビリテーションを行い早期に退院または転院していただくことを心がけています。
形成外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K227 眼窩骨折観血的手術(眼窩ブローアウト骨折手術を含む) 17 1.5 1.6 5.9% 43.5 患者用パス
K084 四肢切断術(上腕、前腕、手、大腿、下腿、足) 13 3.6 52.6 84.6% 68.8
K427 頬骨骨折観血的整復術 11 1.1 2.3 0.0% 48.3 患者用パス
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当院の形成外科の分野では外傷が多いのが特徴です。難治性潰瘍に対する四肢切断術も行っています。上記以外にも他科手術の再建や合併症に対する手術を行うのが当科の特徴です。
脳神経外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K164-2 慢性硬膜下血腫穿孔洗浄術 50 0.1 9.8 22.0% 76.3 患者用パス
K1781 脳血管内手術(1箇所) 28 1.3 14.0 25.0% 59.7 患者用パス
患者用パス
K1692 頭蓋内腫瘍摘出術(その他) 24 4.0 17.5 33.3% 59.4 患者用パス
K1643 頭蓋内血腫除去術(開頭)(脳内) 23 0.1 24.2 91.3% 59.0 患者用パス
K1426 脊椎固定術、椎弓切除術、椎弓形成術(多椎間又は多椎弓の場合を含む。) 椎弓形成 19 1.3 9.1 5.3% 71.4 患者用パス
脳神経外科では、慢性硬膜下血腫手術例が最も多く、次は脳血管内治療、頭蓋内腫瘍摘出術、頭蓋内血腫除去術、脊椎の手術となっております。慢性硬膜下血腫、頭蓋内腫瘍摘出術、頭蓋内血腫除去術はいずれも高齢者に多く、今後の高齢者社会のためにさらに増加することが見込まれます。
脳動脈瘤に対する血管内手術は未破裂ならびに破裂例で行っております。未破裂例では術後1週間程度の自宅退院が可能ですが、破裂例では必要に応じてリハビリテーション転院を行います。血管内治療専門医および外科治療の専門医が密に連携することで治療成績の維持に努めています。
心臓血管外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K5612イ ステントグラフト内挿術(胸部大動脈) 32 2.3 10.6 18.8% 72.7
K5602 大動脈瘤切除術(弓部) - - - - -
K5603ニ 大動脈瘤切除術(上行・弓部同時)(その他) - - - - -
- - - - - - -
- - - - - - -
ステントグラフト内挿術は、高齢者(70歳以上)や開胸手術が高リスクの胸部大動脈瘤(弓部大動脈瘤、下行大動脈瘤)を対象に行っています。低侵襲な治療であるために在院日数も短く、良好な社会復帰を可能としている。またステントでは治療が不可能な動脈瘤疾患を対象にすることも多く、手術分類の多くを占める結果となっています。
産婦人科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K8882 子宮附属器腫瘍摘出術(両側)(腹腔鏡) 145 1.1 4.1 1.4% 38.0 患者用パス
K867 子宮頸部(腟部)切除術 141 1.1 1.0 0.0% 40.1 患者用パス
K877-2 腹腔鏡下腟式子宮全摘術 86 1.2 4.3 1.2% 47.0 患者用パス
K877 子宮全摘術 79 1.2 6.8 1.3% 49.7 患者用パス
K8862 子宮附属器癒着剥離術(両側)(腹腔鏡) 43 1.2 4.1 0.0% 36.2 患者用パス
腹腔鏡による子宮附属器腫瘍摘出術と子宮頚部前がん病変に対する子宮頚部切除術が多く、全手術の約30%を占めています。コロナウィルス蔓延により若干良性手術が減少しています。当院での手術症例は可能な限り外来での術前検査を行い、良性腫瘍、悪性腫瘍は腹腔鏡手術、開腹手術ともに前日入院としています。従来、子宮頚部切除術、子宮鏡下ポリープ切除は手術当日に入院し翌日退院とでしたが、コロナウィルス感染の確認のため前日入院となっています。子宮内膜掻爬術は外来手術として日帰りで行なっています。子宮筋腫や子宮腺筋症に対する子宮全摘術の場合、子宮が小さければ腹腔鏡下膣式子宮全摘術を行います。術創が小さく早期退院が可能となります。腹腔鏡での手術が困難な大きな子宮筋腫や癒着が予想される子宮内膜症、腺筋症に対しては開腹での子宮全摘術を行います。
眼科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K2821ロ 水晶体再建術(眼内レンズを挿入する場合)(その他) 124 0.1 2.4 0.0% 72.4 患者用パス
患者用パス
K2801 硝子体茎顕微鏡下離断術(網膜付着組織を含む) 10 1.0 14.4 0.0% 68.1 患者用パス
K2682 緑内障手術(流出路再建術) - - - - -
- - - - - - -
- - - - - - -
手術では白内障手術を中心に行い、眼科手術のほとんどを占めています。白内障手術は全例入院で行っています。白内障手術以外では緑内障手術や硝子体手術、眼瞼下垂手術などの手術を行っています。白内障に関しては平均年齢が70歳をこえ、比較的高齢患者さんが多くなっています。全身合併症や眼合併症のある患者さんが多く、原則入院での手術を行っています。
耳鼻咽喉科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K3772 口蓋扁桃手術 摘出 87 1.2 5.0 0.0% 30.6 患者用パス
K340-5 内視鏡下鼻・副鼻腔手術3型(選択的(複数洞)副鼻腔手術) 57 1.2 3.9 0.0% 48.6 患者用パス
K344 経鼻腔的翼突管神経切除術 17 1.1 3.0 0.0% 29.4
K4571 耳下腺腫瘍摘出術(耳下腺浅葉摘出術) 13 1.2 4.1 0.0% 55.7
- - - - - - -
アレルギー性鼻炎や鼻中隔湾曲症など、鼻腔の機能改善を図るための手術が増加していますが、副鼻腔炎と同時に行っている場合は、主たる手術の方しかカウントされませんので、実際の手術件数とは若干の相違があります。
頭頸部腫瘍の手術として、耳下腺や顎下腺といった大唾液腺の腫瘍の手術が多くなっています。
救急科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K386 気管切開術 10 12.2 35.6 90.0% 72.5
K0134 分層植皮術(200cm2以上) - - - - -
K084 四肢切断術(上腕、前腕、手、大腿、下腿、足) - - - - -
K125 骨盤骨折観血的手術(腸骨翼骨折を除く) - - - - -
K0461 骨折観血的手術 肩甲骨、上腕、大腿 - - - - -
救急科の手術については、頭部外傷や蘇生後脳症による遷延性意識障害や重症肺炎による呼吸不全により人工呼吸管理が長期化する患者さんに対しての気管切開術を多く行っています。全身の広範囲熱傷については、形成外科とともに分層植皮術を行い、継続して熱傷ユニットでの入院管理を行います。骨折については、全身管理を要するような多部位の外傷において、整形外科にて手術を行い、その後の救急救命センターでの全身管理を救急科で行っています。また、上記以外の手術として外傷に対して、後腹膜出血に対して骨盤パッキング術や実質臓器損傷に対してカテーテルによる塞栓術を放射線科と協力し、血管塞栓術を行っています。
その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)ファイルをダウンロード
DPC 傷病名 入院契機 症例数 発生率
130100 播種性血管内凝固症候群 同一 - -
異なる 17 0.17%
180010 敗血症 同一 39 0.39%
異なる 21 0.21%
180035 その他の真菌感染症 同一 - -
異なる - -
180040 手術・処置等の合併症 同一 67 0.66%
異なる 10 0.10%
・播種性血管内凝固症候群
血液凝固反応の亢進、血小板の活性化をきたし持続的に全身の細小血管内に血栓を生じ、諸臓器の循環不全、機能不全に至る重症な病態です。治療に大きな医療資源が投入される場合もあり、該当するDPCで高額な点数が設定されています。
・敗血症
皮膚や粘膜、種々の臓器の感染巣から細菌が血中に入り全身に播種される重症な感染症のことです。治療に大きな医療資源が投入される場合もあり、該当するDPCで高額な点数が設定されています。
・手術・処置等の合併症
手術や処置などに起因して発生した、主に術後の出血や創部感染などの病態のことです。手術の術式や患者さんの状態に関わらず発生する可能性があり、医療ミスとは区別されます。
・手術・処置等の合併症項目の内訳
ICDコード 名称 件数
T810 輸液、輸血および治療用注射に続発する空気塞栓症 23
T814 処置に続発する感染症、他に分類されないもの 21
T827 その他の心臓および血管の人工器具、挿入物および移植片による感染症及び炎症性反応 15
T886 適正に投与された正しい薬物及び薬剤の有害作用によるアナフィラキシーショック -
T812 処置中の不慮の穿刺及び裂傷、他に分類されないもの -
T818 処置のその他の合併症、他に分類されないもの -
※10症例未満は割愛させていただきます。

2019年度 済生会福岡総合病院 病院指標

当院では、DPC包括支払制度のDPCデータを用い、全国統一の定義と形式に基づいた「病院指標」を作成し、情報公開を行なっています。
» 最新の病院指標データはこちら

  1. 年齢階級別退院患者数
  2. 診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  3. 初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数
  4. 成人市中肺炎の重症度別患者数等
  5. 脳梗塞のICD10別患者数等
  6. 診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  7. その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)
年齢階級別退院患者数ファイルをダウンロード
年齢区分 0~ 10~ 20~ 30~ 40~ 50~ 60~ 70~ 80~ 90~
患者数 65 139 555 677 1114 1361 2097 2812 1821 435
2019年度の退院患者さんの人数を10歳刻みの年齢階級別に集計しています。年齢は入院時の満年齢です。
当院は、地域医療支援病院・地域がん診療連携拠点病院・3次救急施設として、幅広い疾患を診療しています。
年齢階級別の退院患者数をみると、60歳以上が6割を超えており、今後はさらに高齢化の傾向が続くと考えられます。
診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード
内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060100xx01xx0x 小腸大腸の良性疾患(良性腫瘍を含む。) 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術 定義副傷病なし 133 2.0 2.6 0.0% 65.4
040040xx9910xx 肺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1あり 手術・処置等2なし 122 2.6 3.3 0.8% 70.7
100071xx99x110 2型糖尿病(糖尿病性ケトアシドーシスを除く。)(末梢循環不全あり。) 手術なし 手術・処置等21あり 定義副傷病あり85歳未満 90 11.9 14.7 0.0% 63.6
060340xx03x00x 胆管(肝内外)結石、胆管炎 限局性腹腔膿瘍手術等 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 88 5.8 9.8 4.6% 72.7
040081xx99x00x 誤嚥性肺炎 手術なし 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 86 17.0 20.8 46.5% 81.4
内科では内分泌・代謝、消化器(消化管、肝胆膵)、呼吸器、感染症、腎臓など多岐にわたる疾患を診療しています。症例数では消化管のポリープ、糖尿病、肺癌、胆管炎、肺炎が症例数の上位でした。救急から待機的な治療までを行っている当科の現状を反映していると考えます。
循環器内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
050050xx02000x 狭心症、慢性虚血性心疾患 経皮的冠動脈形成術等 手術・処置等1なし、1,2あり 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 385 4.0 4.4 0.3% 68.7
050070xx01x0xx 頻脈性不整脈 経皮的カテーテル心筋焼灼術 手術・処置等2なし 360 4.1 5.0 0.0% 64.6
050050xx99100x 狭心症、慢性虚血性心疾患 手術なし 手術・処置等11あり 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 211 2.9 3.0 1.0% 66.8
050130xx99000x 心不全 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 146 15.7 17.7 24.0% 79.3
050030xx97000x 急性心筋梗塞(続発性合併症を含む。)、再発性心筋梗塞 その他の手術あり 手術・処置等1なし、1あり 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 113 10.4 12.4 4.4% 66.4
循環器内科は心臓や血管の様々な病気を扱っております。なかには生命の危機に直結した重症の緊急疾患もあり、24時間365日にわたり専門医がチーム医療を展開しております。2019年度に我々が治療させていただいた疾患の中で最多のものは、不整脈に対するカテーテル治療(心筋焼灼術=アブレーション)でした。脈のリズムが乱れ、脈拍数も速くなる病気で、放っておくと心不全や脳梗塞のリスクが高まります。従来は薬物による予防治療が主体でしたが、近年は治療技術の進歩によりカテーテルを用いて不整脈の原因を根治することが可能になりました。当科では370例という福岡市内でも有数の治療数を実施させていただきました。不整脈に続く疾患は虚血性心臓病=狭心症でした。心臓自体に血流を供給する冠動脈が動脈硬化を背景に狭くなったり詰まったりすることが原因となり、胸の痛みや圧迫感が現れます。薬物治療が基本ですが、カテーテルを用いて血管を拡げることで症状の緩和が得られます。どちらの疾患も全国平均と比較して短期間の入院期間で治療をさせていただきました。昨今患者数の増大やしばしば治療が長期間に及び時に難渋することが社会問題となっている心不全については、心不全チームを結成して多職種による介入に力を入れております。病気のみならず患者さんの社会背景や生活基盤などを地域の先生方と連携して根気強く支えていけるように努力を継続しております。
外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040040xx97x0xx 肺の悪性腫瘍 あり 手術・処置等2なし 91 9.2 11.5 12.1% 68.5
050163xx03x0xx 非破裂性大動脈瘤、腸骨動脈瘤 ステントグラフト内挿術 手術・処置等2なし 68 8.9 11.7 4.4% 76.0
090010xx02x0xx 乳房の悪性腫瘍 乳腺悪性腫瘍手術 乳房部分切除術(腋窩部郭清を伴わないもの) 手術・処置等2なし 61 5.0 6.1 0.0% 59.3
060330xx02xxxx 胆嚢疾患(胆嚢結石など) 腹腔鏡下胆嚢摘出術等 61 4.3 6.4 1.6% 62.2
060150xx03xxxx 虫垂炎 虫垂切除術 虫垂周囲膿瘍を伴わないもの等 55 3.6 5.5 0.0% 38.7
・ 外科診療症例は、悪性腫瘍(消化管、肝胆膵、肺、乳腺など)、大血管(大動脈瘤)、末梢血管疾患(動脈、静脈)、さらに緊急手術症例(急性虫垂炎、腸閉塞、急性胆嚢炎、消化管穿孔、大動脈瘤破裂、急性動脈閉塞、気胸など)が主な対象となる疾患です。
・ 悪性腫瘍については、手術と化学療法や放射線療法を組み合わせた集学的治療による治療成績の向上を目指すとともに、治療早期から緩和ケアを導入することで、患者さんのQOL向上に努めています。
・ 緊急手術では、術後人工呼吸器管理や透析などの集中治療を要するような重症症例が多く、院内の関連する各科と連携しチーム医療の充実を図り、安全で安心な質の高い外科診療を行うよう努めています。
脳神経内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
010060x2990201 脳梗塞(脳卒中発症3日目以内、かつ、JCS10未満) 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等22あり 定義副傷病なし発症前Rankin Scale 0、1又は2 75 11.4 16.2 32.0% 68.5
010060x2990401 脳梗塞(脳卒中発症3日目以内、かつ、JCS10未満) 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等24あり 定義副傷病なし発症前Rankin Scale 0、1又は2 45 12.1 16.2 33.3% 65.0
010230xx99x00x てんかん 手術なし 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 42 5.7 7.1 2.4% 64.4
010080xx99x001 脳脊髄の感染を伴う炎症 手術なし 手術・処置等2なし 定義副傷病なし15歳以上 31 9.3 12.0 6.5% 42.5
010060x0990201 脳梗塞(脳卒中発症4日目以降又は無症候性、かつ、JCS10未満) 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等22あり 定義副傷病なし発症前Rankin Scale 0、1又は2 26 12.1 16.2 26.9% 64.2
当院が救急医療に力を入れていることから、脳神経内科の入院患者も神経救急疾患である脳梗塞、けいれん・てんかん、髄膜炎などの神経感染症が多くなっています。
てんかん診療では、当院では、てんかん重積の集中治療が主である。早期診断と治療介入を行わなければ重篤な転機をとることがあるため注意を要します。また神経感染症は無菌性髄膜炎が多く、早期に自宅退院できる患者が多くなっています。
小児科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
140010x199x00x 妊娠期間短縮、低出産体重に関連する障害(出生時体重2500g以上) 手術なし 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 28 4.7 6.2 3.6% 0
140010x299x0xx 妊娠期間短縮、低出産体重に関連する障害(出生時体重1500g以上2500g未満) 手術なし 手術・処置等2なし - - 11.2 - -
100393xx99xxxx その他の体液・電解質・酸塩基平衡障害 手術なし - - 10.0 - -
- - - - - - -
- - - - - - -
当院出生児は全例小児科診察を行っています。出生した児はしばしば不適応をおこし、呼吸困難(新生一過性多呼吸など)や哺乳困難になることがあります。さらに母体合併症がある場合、児にさまざまな影響をおよぼす危険性があり、そのようなケースでは保育器の中できめ細やかな経過観察や加療を必要とします。また糖尿病合併の母体から出生した児や低出生体重児もしくは巨大児では低血糖になる危険性があります。新生児の低血糖は発達に悪影響をきたすため、厳重な管理と速やかな加療を必要とします。いずれも出生直後速やかな診断治療を必要とするため、入院対応となります。
整形外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
160800xx01xxxx 股関節・大腿近位の骨折 人工骨頭挿入術 肩、股等 62 22.7 25.9 88.7% 79.5
160700xx97xx0x 鎖骨・肩甲骨の骨折 あり 定義副傷病なし 27 8.2 5.9 14.8% 49.9
070343xx97x0xx 脊柱管狭窄(脊椎症を含む。) 腰部骨盤、不安定椎 その他の手術あり 手術・処置等2なし 26 20.7 16.5 34.6% 70.0
160990xx97x0xx 多部位外傷 あり 手術・処置等2なし 24 20.6 17.2 50.0% 50.7
160760xx97xxxx 前腕の骨折 あり 24 5.3 5.5 4.2% 57.8
高齢者の増加に伴い、大腿骨転子部骨折、大腿骨頚部骨折などの脆弱性骨折の割合が相変わらず多いようです。当院では周術期に他科の医師と連携をとって診療を行い、合併症のある患者様の手術でも安全に行うことが出来るため、大腿骨転子部骨折を中心とした高齢者の骨折をご紹介していただくことが多くなっています。また脊椎の手術を積極的に行うようになり脊椎疾患の入院が増加しています。また交通外傷や墜落外傷に伴う多部位外傷も多く、救急科と連携して診療を行っています。
形成外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
160200xx0200xx 顔面損傷(口腔、咽頭損傷を含む。) 鼻骨骨折整復固定術等 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 39 5.6 5.3 0.0% 34.7
020230xx97x0xx 眼瞼下垂 あり 手術・処置等2なし 11 2.8 3.1 0.0% 72.9
100100xx97x0xx 糖尿病足病変 あり 手術・処置等2なし - - 24.3 - -
- - - - -
- - - - -
当院が市内中心部にあるため、交通事故などによる顔面外傷の症例が多くなっています。また最近では近位眼科の先生方より眼瞼下垂症の手術をご紹介いただけるようになってきました。循環器内科、血管外科、糖尿病内科、腎臓内科や認定ナースなどと共に、フットケアチームを立ち上げており、難治性足潰瘍にも力を入れています。
脳神経外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
010040x099000x 非外傷性頭蓋内血腫(非外傷性硬膜下血腫以外)(JCS10未満) 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 76 16.0 18.8 71.1% 64.9
160100xx97x00x 頭蓋・頭蓋内損傷 その他の手術あり 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 59 11.3 9.7 33.9% 76.4
010030xx9910xx 未破裂脳動脈瘤 手術なし 手術・処置等1あり 手術・処置等2なし 35 2.4 3.0 0.0% 59.5
160100xx99x00x 頭蓋・頭蓋内損傷 手術なし 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 34 7.8 7.3 20.6% 54.9
010200xx01x00x 水頭症 水頭症手術 脳室穿破術(神経内視鏡手術によるもの)等 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 22 15.6 19.9 22.7% 73.2
脳神経外科では、非外傷性の頭蓋・頭蓋内損傷が最も多い疾患でありました。高血圧性脳内出血が大部分を占めており、何らかの障害が残存し70%以上がリハビリ目的の転院を必要とします。次に非外傷の頭蓋内血腫となりますが、入院後に早期からリハビリテーションを含めた管理を行い、転院率は34%と比較的に低くなっています。
3番目は脳動脈瘤に対する脳血管造影などの検査入院であります。これは、手術前後の脳動脈瘤の状態を確認するための入院です。そのために平均在院日数が2.7日と短く、転院する症例もありません。
心臓血管外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
050080xx01010x 弁膜症(連合弁膜症を含む。) ロス手術(自己肺動脈弁組織による大動脈基部置換術)等 手術・処置等1なし 手術・処置等21あり 定義副傷病なし 23 24.7 23.8 8.7% 72.3
050163xx03x0xx 非破裂性大動脈瘤、腸骨動脈瘤 ステントグラフト内挿術 手術・処置等2なし 16 14.1 11.8 12.5% 74.4
050163xx01x10x 非破裂性大動脈瘤、腸骨動脈瘤 大動脈瘤切除術(吻合又は移植を含む。) 上行大動脈及び弓部大動脈の同時手術等 手術・処置等21あり 定義副傷病なし 11 27.5 28.0 45.5% 69.9
050163xx03x10x 非破裂性大動脈瘤、腸骨動脈瘤 ステントグラフト内挿術 手術・処置等21あり 定義副傷病なし - - 15.7 - -
050050xx0101xx 狭心症、慢性虚血性心疾患 心室瘤切除術(梗塞切除を含む。) 単独のもの等 手術・処置等1なし 手術・処置等21あり - - 22.7 - -
当科では成人の心臓および胸部大血管の手術治療を行っています。対象疾患は心臓弁膜症、虚血性心臓病、胸部大動脈瘤です。なかでも胸部大動脈瘤の治療を中心に診療を行っています。当院は3次救急を行っている施設であるため、急性大動脈解離や胸部大動脈瘤破裂に対する緊急手術症例が多いのが特徴です。解離性大動脈瘤手術の大半は緊急手術症例であり、手術後の経過は術前のショックや臓器障害の有無によって様々です。術後は平均2-3週間で転院し継続治療やリハビリを必要としています。待期的な胸部大動脈瘤手術については、年齢や身体機能により開胸人工血管置換術とステントグラフト治療を使いわけることで術後合併症の軽減と早期回復をこころがけています。心臓弁膜症は主に大動脈弁狭窄症に対する人工弁置換術や僧帽弁閉鎖不全症に対する弁形成術です。
産婦人科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
12002xxx02x0xx 子宮頸・体部の悪性腫瘍 子宮頸部(腟部)切除術等 手術・処置等2なし 181 2.0 3.1 0.0% 40.8
120070xx02xxxx 卵巣の良性腫瘍 卵巣部分切除術(腟式を含む。) 腹腔鏡によるもの等 148 6.0 6.2 1.4% 42.6
120060xx02xxxx 子宮の良性腫瘍 腹腔鏡下腟式子宮全摘術等 110 5.6 6.1 0.0% 44.4
120060xx01xxxx 子宮の良性腫瘍 子宮全摘術等 93 8.4 9.7 0.0% 46.4
120100xx01xx0x 子宮頸・体部の悪性腫瘍 子宮悪性腫瘍手術等 手術・処置等2なし 76 10.2 12.3 2.6% 53.7
産婦人科症例は良性腫瘍(子宮筋腫、卵巣嚢腫など)から悪性腫瘍(子宮体癌、子宮頚癌、卵巣癌など)までのほとんど全ての婦人科腫瘍、婦人科救急疾患(異所性妊娠、卵巣嚢腫茎捻転、卵巣出血など)、が主な対応疾患となります。
子宮筋腫や卵巣嚢腫、子宮内膜症などの良性腫瘍では低浸襲の腹腔鏡手術が全手術症例の50%以上を占めています。
悪性腫瘍については主に診断目的の子宮頚部切除術から子宮頚癌、子宮体癌、卵巣癌に対する後腹膜リンパ節郭清を含めた子宮全摘術、広汎子宮全摘術を行っています。
悪性腫瘍に対する低侵襲の腹腔鏡下手術として、初期子宮体癌に対する腹腔鏡下子宮全摘(リンパ節郭清含む)、初期子宮頸癌に対する腹腔鏡下広汎子宮全摘術(リンパ節郭清含む)が増えています。化学療法はほとんどが外来で行っています。
良性、悪性共に在院日数は全国平均を下回っています。
眼科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
020110xx97xxx0 白内障、水晶体の疾患 あり片眼 101 2.1 2.8 0.0% 73.7
020110xx97xxx1 白内障、水晶体の疾患 あり両眼 74 5.1 5.1 1.4% 77.3
020220xx97xxx0 緑内障 あり片眼 - - 7.5 - -
020320xx99xxxx 眼瞼、涙器、眼窩の疾患 手術なし - - 8.7 - -
020370xx99xxxx 視神経の疾患 手術なし - - 10.9 - -
眼科入院の多くが手術目的となります。手術の中でも白内障が大部分を占めています。在院日数は全国平均とほぼ同等です。白内障以外では緑内障などの手術を行っています。
耳鼻咽喉科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
030230xxxxxxxx 扁桃、アデノイドの慢性疾患 93 6.8 7.8 0.0% 25.8
030350xxxxxxxx 慢性副鼻腔炎 92 5.1 6.8 0.0% 49.0
030150xx97xxxx 耳・鼻・口腔・咽頭・大唾液腺の腫瘍あり 43 4.8 7.2 0.0% 53.9
030240xx99xxxx 扁桃周囲膿瘍、急性扁桃炎、急性咽頭喉頭炎 手術なし 26 4.9 5.5 0.0% 36.0
030340xxxxxxxx 上気道炎 21 5.3 4.9 0.0% 31.6
アレルギー性鼻炎や鼻中隔湾曲症など、鼻腔の機能改善を図るための手術が増加しています。副鼻腔炎手術などと同時に行っている場合は、 そちらでカウントされるので、手術件数や入院の目的の分類と異なるところがあります。
当科では、副鼻腔疾患や鼻腔疾患(アレルギー性鼻炎や鼻中隔湾曲症による鼻閉)、鼻副鼻腔腫瘍に注力しています。
アレルギー性鼻炎や鼻中隔湾曲症といった鼻腔疾患については、新しいパスを作成し、より短期間で入院治療が完結するようにしています。
放射線科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
010010xx99030x 脳腫瘍 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等23あり 定義副傷病なし - - 17.5 - -
070040xx99x2xx 骨の悪性腫瘍(脊椎を除く。) 手術なし 手術・処置等22あり - - 22.5 - -
060040xx99x2xx 直腸肛門(直腸S状部から肛門)の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等22あり - - 23.8 - -
- - - - - - -
- - - - - - -
放射線科では主に悪性疾患を対象として、院内各科および近隣病院よりご依頼頂き、放射線治療(体外照射)を行っています。
腫瘍の縮小・根治を目的とした治療のほか、手術後の再発抑制や、骨転移による疼痛・腫瘍からの出血などの症状緩和にも放射線治療は適用されます。昨年度より少数個の脳転移に対する定位放射線治療も施行しています。
放射線治療は、 1回につき数分間の照射を(土・日曜日や祝祭日を除いて)連日くりかえして行います。治療期間は1~6週間程度で、目的によってさまざまです。外来通院治療も可能ですが、全身状態不良などの事情で通院困難な場合は入院することもできます。
悪性疾患に対する根治的放射線治療には、しばしば化学療法が併用されます。また進行期には疼痛を含む多様な症状が問題になることもあり、担当各科や緩和ケアチームと連携し診療を行っています。
救急科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
170020xxxxxx0x 精神作用物質使用による精神および行動の障害 定義副傷病なし 31 1.5 2.8 0.0% 41.8
161070xxxxx00x 薬物中毒(その他の中毒) 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 30 2.1 3.5 0.0% 38.0
160100xx97x00x 頭蓋・頭蓋内損傷 その他の手術あり 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 24 5.8 9.7 16.7% 54.9
160100xx99x00x 頭蓋・頭蓋内損傷 手術なし 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 20 5.0 7.3 20.0% 57.6
180010x0xxx2xx 敗血症(1歳以上) 手術・処置等22あり 10 22.1 33.3 50.0% 76.3
救急科は集中治療が必要な重篤患者さんや、複数診療科が係わる必要のある外傷の患者さんを主に入院管理しています。よって、対象とする疾患が多岐にわたります。主な疾患は、多発外傷・急性薬物中毒・敗血症・広範囲熱傷・環境要因による熱中症や低体温症などです。多発外傷については、脳神経外科・外科・整形外科など必要な科と連携して集学的に治療することが、生命予後や機能予後の改善に不可欠です。また、急性薬物中毒については、背景に自殺企図を有していることも多く、身体の治療に加え、精神科的介入も不可欠です。敗血症は、感染症内科や各臓器専門の内科などと連携し、広範囲熱傷は主として形成外科と連携して治療を行っています。一般的に、頭部外傷の患者さんは、脳神経外科入院となりますが、手術を必要としない軽微な外傷は、脳神経外科のサポートのもと、救急科で入院管理も行います。
総合診療科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040081xx99x00x 誤嚥性肺炎 手術なし 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 53 20.8 20.8 52.8% 83.3
110310xx99xx0x 腎臓または尿路の感染症 手術なし 定義副傷病なし 23 10.3 12.6 8.7% 73.3
180010x0xxx0xx 敗血症(1歳以上) 手術・処置等2なし 18 15.4 19.3 27.8% 71.5
080010xxxx0xxx 膿皮症 手術・処置等1なし 18 10.4 12.6 11.1% 68.3
110310xx99xx1x 腎臓または尿路の感染症 手術なし 定義副傷病あり 10 20.2 23.0 30.0% 85.5
当院の総合診療部では、主に「多臓器にまたがる複合した疾患の患者」や「不明熱などの診断未確定の患者」の入院診療を行っています。したがって、入院患者の年齢はほとんどが高齢者で、多臓器にまたがる複合した疾患の患者を治療するために平均在院日数は長く、ほとんどの患者が自立困難であるために転院率は高くなっています。
症例は、内因性では主に誤嚥性肺炎のような呼吸器疾患、胃腸炎やイレウスなどの消化器疾患、尿路感染症などの腎泌尿器疾患、そして、蜂窩織炎などの感染症の4つの疾患が多く、外因性では圧迫骨折や急性腰痛症などの整形外科非手術適応疾患が多くなっています。
2019年度は、誤嚥性肺炎、腎臓または尿路の感染症、敗血症・膿皮症の順となりましたが、上位3位はほぼ変わらず年によって順位が入れ替わるのが現状です。
初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数ファイルをダウンロード
初発 再発 病期分類
基準(※)
版数
Stage I Stage II Stage III Stage IV 不明
胃癌 123 - 15 28 - 15 1 7,8
大腸癌 53 41 89 56 11 12 2 7,8
乳癌 45 34 - - - 12 1 7,8
肺癌 98 21 87 123 16 70 1 8
肝癌 20 23 11 - - 99 2 6
※ 1:UICC TNM分類,2:癌取扱い規約
「5大がん」と呼ばれる胃がん、大腸がん、乳がん、肺がん患者さんの数を初発の UICC 病期分類別で初発および再発に分けて集計しています。
UICC 病期分類: 国際対がん連合(UICC)によって定められた〈1〉原発巣の大きさと進展度(T)、〈2〉所属リンパ節への転移状況(N)、〈3〉遠隔転移の有無(M)の 3つのカテゴリによって各がんをI期からIV期の4病期(ステージ)に分類するものです。2019年度に退院した患者さんを集計し、集計対象期間中に複数回入院された患者さんはそれぞれ集計をしております。「初発」とは、当院において当該腫瘍の診断、あるいは初回治療を実施した場合を指します。「再発」とは、当院・他施設を問わずに初回治療が完了した後、当院にて患者さんを診療した場合や、がん寛解後に局所再発・再燃または新たな遠隔転移をきたした場合を指します。
成人市中肺炎の重症度別患者数等ファイルをダウンロード
患者数 平均在院日数 平均年齢
軽症 43 7.8 52.3
中等症 94 13.7 75.3
重症 26 19.7 83.1
超重症 18 18.9 86.1
不明 - - -
重症度に伴い、平均年齢は高くなり、入院期間も長くなる傾向にあります。
脳梗塞のICD10別患者数等ファイルをダウンロード
ICD10 傷病名 発症日から 患者数 平均在院日数 平均年齢 転院率
I63$ 脳梗塞 3日以内 319 15.5 72.6 39.0%
その他 58 14.8 67.5 4.8%
当院は急性期病院であり、脳梗塞も発症3日以内の急性期入院が高い割合となっています。症例数も昨年より増加しております。
診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード
内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K7211 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術(長径2センチメートル未満) 132 0.6 1.2 0.0% 65.9
K688 内視鏡的胆道ステント留置術 75 0.8 6.1 6.7% 69.8
K6532 内視鏡的胃、十二指腸ポリープ・粘膜切除術(早期悪性腫瘍粘膜下層) 74 1.0 5.1 0.0% 69.6
K6152 血管塞栓術(選択的動脈化学塞栓術) 59 1.0 9.3 0.0% 73.2
K6871 内視鏡的乳頭切開術 乳頭括約筋切開のみのもの 52 2.4 4.1 5.8% 72.7
内科での手術件数は、消化管のポリープ、胆管炎、胆管結石に対する内視鏡治療、肝がんの治療が上位でした。がん診療および救急治療を行っている当院の現状を反映している結果でした。
循環器内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K5951 経皮的カテーテル心筋焼灼術(心房中隔穿刺、心外膜アプローチ) 305 1.2 2.4 0.3% 66.4
K5493 経皮的冠動脈ステント留置術(その他) 266 1.4 2.5 0.8% 67.9
K5491 経皮的冠動脈ステント留置術(急性心筋梗塞) 94 0.0 13.3 9.6% 63.8
K616 四肢の血管拡張術・血栓除去術 86 1.3 7.0 9.3% 76.0
K5481 経皮的冠動脈形成術(高速回転式経皮経管アテレクトミーカテーテル) 65 1.4 6.2 6.2% 72.1
循環器内科ではカテーテルを使用した様々な治療(手術)を実施しております。狭心症や心筋梗塞といった冠動脈=心臓の周囲の動脈に対する風船・ステント治療以外にも、足の動脈硬化に対する治療も実践しており、一部の症例では血管外科と共同してバイパス術とカテーテル治療を一度に行うハイブリッド治療も実施しています。また不整脈に対するアブレーションも積極的に行っており、福岡市内でも有数の症例数を数えております。心拍を得るには心臓内を電気が正常に流れる必要がありますが、異常な電気が流れている場所を同定して、その部位を焼灼することで不整脈を完治させることができます。急性心筋梗塞は、放っておくと生命の危機に関わる超重症疾患ですが、当科では病院到着からカテーテル治療開始まで平均28分間という短時間で初期対応しており、全症例の96%以上において病院到着から再灌流までの時間が目標の90分間を下回っております。

外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K672-2 腹腔鏡下胆嚢摘出術 110 1.1 2.7 1.8% 61.3
K719-3 腹腔鏡下結腸悪性腫瘍切除術 70 2.1 10.4 15.7% 69.9
K5612ロ ステントグラフト内挿術(腹部大動脈) 67 1.8 7.3 6.0% 75.9
K4762 乳腺悪性腫瘍手術(乳房部分切除術)(腋窩部郭清を伴わない) 63 1.1 2.9 0.0% 60.0
K718-21 腹腔鏡下虫垂炎切除術(虫垂周囲腫瘍を伴わないもの) 56 0.2 2.6 0.0% 38.3
・ 手術を行う際、可能な限り外来にて術前検査を終了し、手術前日(全身麻酔の場合)あるいは当日(局所麻酔あるいは腰椎麻酔の場合)に入院していただくようにしています。またご高齢の方は術後の状態が安定していても、ADLの低下などで在宅での自宅療養が困難な場合があります。その際は連携施設へ転院してリハビリを行って頂きADLが向上した後に自宅に退院していただいております。このようにそれぞれの病院の得意とする分野で役割分担を行い、入院日数を短縮させる取り組みを行っております。それにより、超急性期病院としての役割である救急患者さんを可能な限り多く受け入れることが出来るようになります。
・ 当院で施行する胆嚢摘出術は、高度な炎症を伴う急性胆嚢炎や、末期腎不全、虚血性心疾患などの重度な併存疾患を有する患者さんに対するものが多いのですが、他科とのチーム医療により、術後在院日数は年々短縮している傾向にあります。
・ 結腸悪性腫瘍手術は低侵襲な腹腔鏡下手術の割合が大多数を占めており術後の経過も良好です。当院では後期高齢者の高度進行癌や多くの並存疾患を有する患者さんが多いため連携施設へ転院後、ADLが向上してから自宅退院とすることがあります。
脳神経内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K597-3 植込型心電図記録計移植術 21 9.3 2.8 9.5% 63.6
K178-4 経皮的脳血栓回収術 19 0.1 19.6 68.4% 78.2
K609-2 経皮的頸動脈ステント留置術 10 5.2 13.3 30.0% 78.2
- - - - - - -
- - - - - - -
超急性期脳梗塞患者に対する再開通治療を積極的に行い、年々症例数が増加しています。
整形外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K0461 骨折観血的手術 肩甲骨、上腕、大腿 58 2.5 15.2 70.7% 73.6
K0462 骨折観血的手術 前腕、下腿、手舟状骨 33 1.8 15.3 42.4% 55.5
K1425 脊椎固定術、椎弓切除術、椎弓形成術(多椎間又は多椎弓の場合を含む。) 椎弓切除 28 4.1 16.2 35.7% 70.3
K0483 骨内異物(挿入物を含む。)除去術 前腕、下腿 27 1.2 4.7 0.0% 51.0
K0811 人工骨頭挿入術 肩、股 27 8.1 17.9 92.6% 80.6
当院の整形外科では昨年度までは主に外傷と脊椎を専門として手術をしていました。骨折では大腿骨転子部骨折、大腿骨頚部骨折、橈骨遠位端骨折などの脆弱性骨折の症例や、若年者の下腿骨の症例が多くなっています。また脊椎疾患では椎弓切除術や脊椎固定術の手術を積極的に行うようにしています。いずれもの早期にリハビリテーションを行い早期に退院または転院していただくことを心がけています。
形成外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K227 眼窩骨折観血的手術(眼窩ブローアウト骨折手術を含む) 20 0.9 3.3 0.0% 34.3
K427 頬骨骨折観血的整復術 14 1.6 3.1 7.1% 43.9
K0301 四肢・躯幹軟部腫瘍摘出術 肩、上腕、前腕、大腿、下腿、躯幹 - - - - -
K2191 眼瞼下垂症手術(眼瞼挙筋前転法) - - - - -
- - - - - - -
当院の形成外科の分野では外傷が多いのが特徴です。顔面骨骨折の紹介は頭蓋底骨折や多発骨折を含め全て断らないことをモットーにしており、症例数では九州でも1、2位を争う症例数です。上記以外にも他科手術の再建や合併症に対する手術を行うのが当科の特徴です。
脳神経外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K164-2 慢性硬膜下血腫穿孔洗浄術 54 0.9 10.9 40.7% 78.3
K1742 水頭症手術(シャント手術) 28 5.3 44.8 32.1% 69.0
K1771 脳動脈瘤頸部クリッピング(1箇所) 23 0.9 19.7 47.8% 61.6
K1692 頭蓋内腫瘍摘出術(その他) 22 4.4 22.2 27.3% 60.4
K1781 脳血管内手術(1箇所) 17 1 12.2 11.8% 61.2
脳神経外科では、慢性硬膜下血腫手術例が最も多く、次は水頭症手術、脳動脈瘤クリッピング術、頭蓋内腫瘍摘出、血管内手術の順です。慢性硬膜下血腫、頭蓋内腫瘍摘出術、水頭症手術はいずれも高齢者に多く、今後の高齢者社会のためにさらに増加することが見込まれます。歩行障害や認知機能障害などの症状も術後に改善することが多いですが、社会復帰のために必要に応じたリハビリ転院も勧めています。
脳動脈瘤クリッピング術及び血管内手術は未破裂ならびに破裂例で行っております。未破裂例では術後1週間程度の自宅退院が可能ですが、破裂例では必要に応じてリハビリテーション転院を行います。血管内治療専門医および外科治療の専門医が密に連携することで治療成績の維持に努めています。
心臓血管外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K5612イ ステントグラフト内挿術(胸部大動脈) 40 3.1 10.4 15.0% 71.7
K5522 冠動脈、大動脈バイパス移植術(2吻合以上) 15 4.5 30.4 13.3% 64.8
K5551 弁置換術(1弁) 13 6.1 19.9 7.7% 76.8
- - - - - - -
- - - - - - -
ステントグラフト内挿術は高齢者(70歳以上)や開胸手術が高リスクの胸部大動脈瘤(弓部大動脈瘤、下行大動脈瘤)を対象に行っています。手技は低侵襲ですが、緊急手術、術前からの身体活動能力低下、呼吸機能障害や腎機能障害等の併存症合併率が高いため、術後回復に日数を要することが多く術後入院期間は平均2週間となっています。冠動脈バイパスを受ける患者さんの多くは糖尿病を合併しているため、待機手術では手術前の血糖管理を十分行って手術に臨んでいます。このため術前5-7日間を要しています。手術後は早期離床・リハビリテーションを行い早期の自宅退院を図っていますが、術後の不整脈(心房細動)や術前からの左心機能障害、創合併症により入院が長期化する場合があります。弁置換術(1弁)の多くは高齢者(70~80歳代)の大動脈弁狭窄症に対する人工弁置換術です。手術後早期離床・リハビリテーションを行うことで9割の患者さんは自宅退院が可能となってます。
産婦人科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K867 子宮頸部(腟部)切除術 182 0.0 1.0 0.0% 40.9
K8882 子宮附属器腫瘍摘出術(両側)(腹腔鏡) 174 0.9 4.1 1.2% 41.6
K877 子宮全摘術 96 1.3 6.5 3.1% 49.5
K877-2 腹腔鏡下腟式子宮全摘術 95 1.0 4.1 0.0% 47.2
K879 子宮悪性腫瘍手術 40 1.1 10.1 5.0% 54.8
最も多い手術は子宮頚部前がん病変に対する子宮頚部切除術です。
当院での手術症例は可能な限り外来での術前検査を行い、良性腫瘍、悪性腫瘍は腹腔鏡手術、開腹手術ともに前日入院としています。
子宮頚部切除術、子宮鏡下ポリープ切除は手術当日に入院し翌日退院となります。子宮内膜掻爬術は日帰りで行っています。
子宮筋腫や子宮腺筋症に対する子宮全摘術の場合、子宮が小さければ腹腔鏡下膣式子宮全摘術を行います。術創が小さく早期退院が可能となります。
腹腔鏡での手術が困難な大きな子宮筋腫や癒着が予想される子宮内膜症、腺筋症に対しては開腹での子宮全摘術を行います。病状により腹壁術創が大きくなることもありますが、創部が小さい場合には術後日数の短縮が検討されます。
眼科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K2821ロ 水晶体再建術(眼内レンズを挿入する場合)(その他) 171 0.0 2.4 0.6% 75.2
K2822 水晶体再建術(眼内レンズを挿入しない場合) - - - - -
K2683 緑内障手術(濾過手術) - - - - -
- - - - - - -
- - - - - - -
手術では白内障手術を中心に行い、眼科手術のほとんどを占めています。白内障手術は全例入院で行っています。白内障以外では緑内障などの手術を行っています。白内障に関しては平均年齢が70歳をこえ、比較的高齢患者さんが多くなっています。全身合併症や眼合併症のある患者さんが多く、原則入院での手術を行っています。
耳鼻咽喉科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K3772 口蓋扁桃手術 摘出 92 1.1 5.0 0.0% 26.5
K340-5 内視鏡下鼻・副鼻腔手術3型(選択的(複数洞)副鼻腔手術) 78 1.0 3.1 0.0% 49.4
K347 鼻中隔矯正術 26 1.1 3.3 0.0% 35.0
K344 経鼻腔的翼突管神経切除術 19 1.0 2.6 0.0% 31.1
K287 先天性耳瘻管摘出術 17 0.9 1.0 0.0% 22.8
口蓋扁桃摘出術は、手術を行う施設が減少しているため、やや多い状態が続いています。
副鼻腔手術や鼻腔手術は分類が多く、手術件数が分散してしまいますが、総数としては福岡市内では最多となっています。
癌は放射線化学療法で治療することが多く、手術件数はあまり多くありません。
手術が中心となる唾液腺腫瘍の件数は比較的多い状況が続いています。
救急科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K386 気管切開術 11 6.7 24.5 81.8% 32.2 -
K0134 分層植皮術(200cm2以上) - - - - -
K0841 四肢切断術 上腕、前腕、手、大腿、下腿、足 - - - - -
- - - - - - -
- - - - - - -
救急科の手術については、頭部外傷や蘇生後脳症による遷延性意識障害や重症肺炎による呼吸不全により人工呼吸管理が長期化する患者さんに対しての気管切開術を多く行っています。全身の広範囲熱傷については、形成外科とともに分層植皮術を行い、継続して熱傷ユニットでの入院管理を行います。骨折については、全身管理を要するような多部位の外傷において、整形外科にて手術を行い、その後の救急救命センターでの全身管理を救急科で行っています。また、上記以外の手術として外傷に対して、後腹膜出血に対する骨盤パッキング術や実質臓器損傷に対してカテーテルによる塞栓術を放射線科と協力し、血管塞栓術を行っています。
総合診療科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K664 胃瘻造設術(経皮的内視鏡下胃瘻造設術、腹腔鏡下胃瘻造設術を含む) 12 16.5 17.7 83.3% 81.3
K0842 四肢切断術(指(手、足)) - - - - -
K0461 骨折観血的手術 肩甲骨、上腕、大腿 - - - - -
- - - - - - -
- - - - - - -
入院患者の高齢化のために胃瘻造設術が第1位となりました。また、昨年度は高齢者の周術期管理の患者も増加したために、四肢切断術・骨折観血的手術などの外科系手術が第2位と第3位となりました。
その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)ファイルをダウンロード
DPC 傷病名 入院契機 症例数 発生率
130100 播種性血管内凝固 同一 - 0.03%
異なる 12 0.11%
180010 敗血症 同一 40 0.36%
異なる 51 0.46%
180035 その他の真菌症 同一 - -
異なる - -
180040 手術・処置等の合併症 同一 39 0.35%
異なる - 0.05%
・播種性血管内凝固
血液凝固反応の亢進、血小板の活性化をきたし持続的に全身の細小血管内に血栓を生じ、諸臓器の循環不全、機能不全に至る重症な病態です。治療に大きな医療資源が投入される場合もあり、該当するDPCで高額な点数が設定されています。
・敗血症
皮膚や粘膜、種々の臓器の感染巣から細菌が血中に入り全身に播種される重症な感染症のことです。治療に大きな医療資源が投入される場合もあり、該当するDPCで高額な点数が設定されています。
・手術・処置などの合併症
手術や処置などに起因して発生した、主に術後の出血や創部感染などの病態のことです。手術の術式や患者さんの状態に関わらず発生する可能性があり、医療ミスとは区別されます。
・手術・処置などの合併症項目の内訳
ICDコード 名称 件数
T810 輸液、輸血および治療用注射に続発する空気塞栓症 12
T824 処置に続発する感染症、他に分類されないもの 11
T827 その他の心臓および血管の人工器具、挿入物および移植片による感染症及び炎症性反応 -
T818 処置のその他の合併症、他に分類されないもの -
T824 血管透析カテーテルの機械的合併症 -
T840 体内関節プロステーシスの機械的合併症 -
※10症例未満は割愛させていただきます。

2018年度 済生会福岡総合病院 病院指標

当院では、DPC包括支払制度のDPCデータを用い、全国統一の定義と形式に基づいた「病院指標」を作成し、情報公開を行なっています。
» 最新の病院指標データはこちら

  1. 年齢階級別退院患者数
  2. 診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  3. 初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数
  4. 成人市中肺炎の重症度別患者数等
  5. 脳梗塞のICD10別患者数等
  6. 診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  7. その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)
年齢階級別退院患者数ファイルをダウンロード
年齢区分 0~ 10~ 20~ 30~ 40~ 50~ 60~ 70~ 80~ 90~
患者数 86 135 553 720 1084 1362 2296 2715 1899 466
2018年度の退院患者さんの人数を10歳刻みの年齢階級別に集計しています。年齢は入院時の満年齢です。
当院は、地域医療支援病院・地域がん診療連携拠点病院・3次救急施設として、幅広い疾患を診療しています。
年齢階級別の退院患者数をみると、60歳以上が6割を超えており、今後はさらに高齢化の傾向が続くと考えられます。
診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード
内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060100xx01xx0x 小腸大腸の良性疾患(良性腫瘍を含む。) 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術 定義副傷病なし 143 2.4 2.7 0% 64.0 大腸ポリ-プ切除術
040040xx9910xx 肺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1あり 手術・処置等2なし 138 3.2 3.4 2.2% 71.7
060340xx03x00x 胆管(肝内外)結石、胆管炎 限局性腹腔膿瘍手術等 手術・処置等2なし 定義副傷病なし() 99 6.8 10.1 10.1% 73.8
040110xxxxx0xx 間質性肺炎 手術・処置等2なし 80 11.5 19.1 10.0% 69.7
060020xx04x0xx 胃の悪性腫瘍 内視鏡的胃、十二指腸ポリープ・粘膜切除術 手術・処置等2なし 66 7.1 8.5 0% 69.6
内科では内分泌・代謝、消化器(消化管、肝胆膵)、呼吸器、血液、腫瘍、感染症、膠原病、腎臓など多岐にわたる疾患を診療しています。症例数では消化管のポリープ、肺癌、胆管炎、肺炎が症例数の上位でした。救急から待機的な治療までを行っている当科の現状を反映していると考えます。
循環器内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
050070xx01x0xx 頻脈性不整脈 経皮的カテーテル心筋焼灼術 手術・処置等2なし 370 4.5 5.2 0.3% 65.8 アブレーション
050050xx02000x 狭心症、慢性虚血性心疾患 手術なし 手術・処置等11あり 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 366 4.1 4.5 1.1% 68.3
050050xx99100x 頻脈性不整脈 経皮的カテーテル心筋焼灼術 手術・処置等2なし 292 2.7 3.0 0.3% 65.7
050130xx99000x 心不全 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 127 15.0 17.7 18.9% 82.2
030250xx991xxx 睡眠時無呼吸 手術なし 手術・処置等1あり 80 2.0 2.0 0% 60.3
循環器内科は心臓や血管の様々な病気を扱っております。なかには生命の危機に直結した重症の緊急疾患もあり、24時間365日にわたり専門医がチーム医療を展開しております。2018年度に我々が治療させていただいた疾患の中で最多のものは、不整脈に対するカテーテル治療(心筋焼灼術=アブレーション)でした。脈のリズムが乱れ、脈拍数も速くなる病気で、放っておくと心不全や脳梗塞のリスクが高まります。従来は薬物による予防治療が主体でしたが、近年は治療技術の進歩によりカテーテルを用いて不整脈の原因を根治することが可能になりました。当科では370例という福岡市内でも有数の治療数を実施させていただきました。不整脈に続く疾患は虚血性心臓病=狭心症でした。心臓自体に血流を供給する冠動脈が動脈硬化を背景に狭くなったり詰まったりすることが原因となり、胸の痛みや圧迫感が現れます。薬物治療が基本ですが、カテーテルを用いて血管を拡げることで症状の緩和が得られます。どちらの疾患も全国平均と比較して短期間の入院期間で治療をさせていただきました。昨今患者数の増大やしばしば治療が長期間に及び時に難渋することが社会問題となっている心不全については、心不全チームを結成して多職種による介入に力を入れております。病気のみならず患者さんの社会背景や生活基盤などを地域の先生方と連携して根気強く支えていけるように努力を継続しております。
外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060330xx02xxxx 胆嚢疾患(胆嚢結石など) 腹腔鏡下胆嚢摘出術等 81 4.6 6.5 0% 60.4 腹腔鏡下胆嚢摘出術
040040xx97x0xx 肺の悪性腫瘍 あり 手術・処置等2なし 78 9.9 11.9 12.8% 68.6
060035xx01000x 結腸(虫垂を含む。)の悪性腫瘍 結腸切除術 全切除、亜全切除又は悪性腫瘍手術等 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 73 13.1 15.3 11.0% 71.4
050163xx03x0xx 非破裂性大動脈瘤、腸骨動脈瘤 ステントグラフト内挿術 手術・処置等2なし 65 10.5 12.0 12.3% 77.7
060160x001xxxx 鼠径ヘルニア(15歳以上) ヘルニア手術 鼠径ヘルニア等 51 2.3 5.0 5.9% 70.2
・ 外科診療症例は、悪性腫瘍(消化管、肝胆膵、肺、乳腺など)、大血管(大動脈瘤)、末梢血管疾患(動脈、静脈)、さらに緊急手術症例(急性虫垂炎、腸閉塞、急性胆嚢炎、消化管穿孔、大動脈瘤破裂、急性動脈閉塞、気胸など)が主な対象となる疾患です。
・ 悪性腫瘍については、手術と化学療法や放射線療法を組み合わせた集学的治療による治療成績の向上を目指すとともに、治療早期から緩和ケアを導入することで、患者さんのQOL向上に努めています。
・ 緊急手術では、術後人工呼吸器管理などの集中治療を要するような重症症例が多く、院内の関連する各科と連携しチーム医療の充実を図り、質の高い外科診療を行うよう努めています。
脳神経内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
010060x2990201 脳梗塞(脳卒中発症3日目以内、かつ、JCS10未満) 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等22あり 定義副傷病なし発症前Rankin Scale 0、1又は2 64 14.1 16.2 29.7% 71.7 脳梗塞(自宅退院)
010230xx99x00x てんかん 手術なし 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 60 6.5 7.3 10.0% 52.7
010060x2990401 脳梗塞(脳卒中発症3日目以内、かつ、JCS10未満) 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等24あり 定義副傷病なし発症前Rankin Scale 0、1又は2 57 13.8 16.2 38.6% 69.2
010060x0990201 脳梗塞(脳卒中発症4日目以降又は無症候性、かつ、JCS10未満) 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等22あり 定義副傷病なし発症前Rankin Scale 0、1又は2 29 13.1 16.1 27.6% 70.7
030400xx99xxxx 前庭機能障害 手術なし 25 5.4 5.1 0% 73.0
当院が救急医療に力を入れていることから、脳神経内科の入院患者も神経救急疾患である脳梗塞、けいれん・てんかん、髄膜炎などの神経感染症が多いです。 てんかんは高齢者の症候性てんかんが増加し、機能回復が遅れ転院が必要な患者が増えています。初回のけいれん発作の場合には、脳画像検査と脳波検査に異常がなければ抗てんかん薬を導入していません。神経感染症は無菌性髄膜炎が多く、早期に自宅退院できる患者が多いです。
小児科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
140010x199x00x 妊娠期間短縮、低出産体重に関連する障害(出生時体重2500g以上) 手術なし 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 43 5.4 6.2 4.7% 0
140010x197x0xx 妊娠期間短縮、低出産体重に関連する障害(出生時体重2500g以上) あり 手術・処置等2なし - - - - -
140010x299x0xx 妊娠期間短縮、低出産体重に関連する障害(出生時体重1500g以上2500g未満) 手術なし 手術・処置等2なし - - - - -
- - - - - - -
- - - - - - -
小児科一般入院対象症例は感染症(気管支炎、肺炎、胃腸炎)や脱水症が主となります。当院には小児科病棟がないため他科の入院患者状況をふまえ、対応可能な場合のみ入院加療を行っています。
当院出生児は全例小児科診察を行っています。出生した児はしばしば不適応をおこし、呼吸困難(新生一過性多呼吸など)や哺乳困難になることがあります。更に母体合併症(バセドウ病、てんかんなど)がある場合、児にさまざまな影響をおよぼす危険性があり、そのようなケースでは保育器の中できめ細やかな経過観察や加療を必要とします。また糖尿病合併の母体から出生した児や低出生体重児もしくは巨大児では低血糖になる危険性があります。新生児の低血糖は発達に悪影響をきたすため、厳重な管理と速やかな加療を必要とします。いずれも出生直後速やかな診断治療を必要とするため、入院対応となります。
しかしNICUではないため、重症例は近隣NICUに搬送転院させていただいています。その場合数日で児の状態が落ち着けば、当院にもどってきてもらい、母児同室を行い母子関係構築及び育児手技の指導をおこなうことが出来るよう配慮しています。
整形外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
160800xx01xxxx 股関節・大腿近位の骨折 人工骨頭挿入術 肩、股等 77 20.3 26.3 89.6% 83.0 人工骨頭置換術・骨接合術
160760xx97xxxx 前腕の骨折 あり 44 6.1 5.7 9.1% 58.6
160990xx97x0xx 多部位外傷 あり 手術・処置等2なし 26 21.4 17.0 69.2% 52.5
160850xx01xx0x 足関節・足部の骨折・脱臼 骨折観血的手術 鎖骨、膝蓋骨、手(舟状骨を除く。)、足、指(手、足)その他等 定義副傷病なし 17 19.8 16.2 64.7% 47.0
070343xx97x0xx 脊柱管狭窄(脊椎症を含む。)腰部骨盤、不安定椎 その他の手術あり 手術・処置等2なし 16 20.5 16.8 43.8% 67.9
高齢者の増加に伴い、大腿骨転子部骨折、大腿骨頚部骨折、橈骨遠位端骨折、脊椎圧迫骨折などの脆弱性骨折の症例が増えてきているようです。当院では周術期に他科の医師と連携をとって診療を行い、合併症のある患者様の手術でも安全に行うことが出来るため、大腿骨転子部骨折を中心とした高齢者の骨折をご紹介していただくことが多くなっています。また交通外傷に伴う足関節周囲骨折や鎖骨骨折の症例も多く、多発外傷の場合は救急科と連携して診療を行っています。
形成外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
160200xx0200xx 顔面損傷(口腔、咽頭損傷を含む。) 鼻骨骨折整復固定術等 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 57 5.1 5.4 0% 32.3 眼窩骨折観血的整復術
020230xx97x0xx 眼瞼下垂 あり 手術・処置等2なし 21 2.1 3.1 0% 71.6
080007xx010xxx 皮膚の良性新生物 皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部)等 手術・処置等1なし 11 5.2 4.1 0% 51.2
180040xx97x0xx 手術・処置等の合併症 その他の手術あり 手術・処置等2なし - - - - -
160200xx0100xx 骨軟部の良性腫瘍(脊椎脊髄を除く。) 四肢・躯幹軟部腫瘍摘出術等 手術・処置等1なし 定義副傷病なし - - - - -
当院が市内中心部にあるため、交通事故などによる顔面外傷の症例が多くなっています。また最近では近位眼科の先生方より眼瞼下垂症の手術をご紹介いただけるようになってきました。循環器内科、血管外科、糖尿病内科、腎臓内科や認定ナースなどと共に、フットケアチームを立ち上げており、難治性足潰瘍にも力を入れています。
脳神経外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
160100xx97x00x 頭蓋・頭蓋内損傷 その他の手術あり 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 57 10.4 9.7 19.3% 75.2 慢性硬膜下血腫除去術
010040x099000x 非外傷性頭蓋内血腫(非外傷性硬膜下血腫以外)(JCS10未満) 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 56 15.4 18.7 67.9% 62.0
160100xx99x00x 頭蓋・頭蓋内損傷 手術なし 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 27 7.9 7.4 29.6% 69.6
010030xx9910xx 未破裂脳動脈瘤 手術なし 手術・処置等1あり 手術・処置等2なし 27 2.7 3.0 0% 59.9
070343xx97x0xx 脊柱管狭窄(脊椎症を含む。) 腰部骨盤、不安定椎 その他の手術あり 手術・処置等2なし 21 11.9 16.8 9.5.% 73.7
脳神経外科では、外傷性の頭蓋・頭蓋内損傷が最も多い疾患であります。平均年齢は72歳と高いですが、入院後に早期からリハビリテーションを含めた管理を行い、転院率は19%と比較的に低くなっています。
次に非外傷の頭蓋内血腫となりますが、麻痺などの症状が残存することも多く、70%程度はリハビリテーションのために転院が必要となります。
4番目は脳動脈瘤に対する脳血管造影などの検査入院であります。これは、手術前後の脳動脈瘤の状態を確認するための入院です。そのために平均在院日数が2.7日と短く、転院する症例もありません。
心臓血管外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
050080xx01010x 弁膜症(連合弁膜症を含む。) ロス手術(自己肺動脈弁組織による大動脈基部置換術)等 手術・処置等1なし 手術・処置等21あり 定義副傷病なし 18 23.1 24.0 44.4% 74.3
050163xx03x10x 非破裂性大動脈瘤、腸骨動脈瘤 ステントグラフト内挿術 手術・処置等21あり 定義副傷病なし 17 13.8 16.1 17.7% 79.8
050163xx01x10x 非破裂性大動脈瘤、腸骨動脈瘤 大動脈瘤切除術(吻合又は移植を含む。) 上行大動脈及び弓部大動脈の同時手術等 手術・処置等21あり 定義副傷病なし 13 31.3 28.3 61.6% 74.6
- - - - - - -
- - - - - - -
当科では成人の心臓および胸部大血管の手術治療を行っています。対象疾患は心臓弁膜症、虚血性心臓病、胸部大動脈瘤です。なかでも胸部大動脈瘤の治療を中心に診療を行っています。当院は3次救急を行っている施設であるため、急性大動脈解離や胸部大動脈瘤破裂に対する緊急手術症例が多いのが特徴です。解離性大動脈瘤手術の大半は緊急手術症例であり、手術後の経過は術前のショックや臓器障害の有無によって様々です。術後は平均2~3週間で転院し継続治療やリハビリを必要としています。待期的な胸部大動脈瘤手術については、年齢や身体機能により開胸人工血管置換術とステントグラフト治療を使いわけることで術後合併症の軽減と早期回復をこころがけています。心臓弁膜症は主に大動脈弁狭窄症に対する人工弁置換術や僧帽弁閉鎖不全症に対する弁形成術です。大動脈弁狭窄症の手術対象患者さんの多くは高齢者であり、術前左心機能低下や併存症、ADL低下から手術治療後、リハビリテーションや継続治療目的の転院率は40%程度と高いです。
産婦人科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
120070xx02xxxx 卵巣の良性腫瘍 卵巣部分切除術(腟式を含む。) 腹腔鏡によるもの等 181 6.0 6.3 0% 42.2 腹腔鏡手術
12002xxx02x0xx 子宮頸・体部の悪性腫瘍 子宮頸部(腟部)切除術等 手術・処置等2なし 174 2.0 3.2 0% 40.1
120060xx02xxxx 子宮の良性腫瘍 腹腔鏡下腟式子宮全摘術等 145 5.9 6.2 0% 44.8
120060xx01xxxx 子宮の良性腫瘍 子宮全摘術等 71 9.0 9.9 0% 44.8
120100xx01xx0x 子宮内膜症 子宮全摘術等 定義副傷病なし 57 6.2 7.5 0% 37.6
産婦人科症例は良性腫瘍(子宮筋腫、卵巣嚢腫など)から悪性腫瘍(子宮体癌、子宮頚癌、卵巣癌など)までのほとんど全ての婦人科腫瘍、婦人科救急疾患(子宮外妊娠、卵巣嚢腫茎捻転、卵巣出血など)、が主な対応疾患となります。
子宮筋腫や卵巣嚢腫、子宮内膜症などの良性腫瘍では低浸襲の腹腔鏡手術が主体となり、腹腔鏡手術が全手術症例の約40%を占めています。
悪性腫瘍については主に診断目的の子宮頚部切除術から子宮頚癌、子宮体癌、卵巣癌に対する後腹膜リンパ節郭清を含めた子宮全摘術、広汎子宮全摘術を行っています。
悪性腫瘍に対する低侵襲の腹腔鏡下手術として、初期子宮体癌に対する腹腔鏡下子宮全摘(リンパ節郭清含む)、初期子宮頸癌に対する腹腔鏡下広汎子宮全摘術(リンパ節郭清含む)が増えています。
良性、悪性共に在院日数は全国平均を下回っています。
眼科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
020110xx97xxx0 白内障、水晶体の疾患 あり片眼 112 2.2 2.8 0% 73.7 白内障(片眼手術)
020110xx97xxx1 白内障、水晶体の疾患 あり両眼 110 5.6 5.4 2.7% 74.5
020230xx97x0xx 眼瞼下垂 あり 手術・処置等2なし 15 2.5 3.2 0% 79.8
020320xx99xxxx 眼瞼、涙器、眼窩の疾患 手術なし - - - - -
020220xx97xxx0 緑内障 あり片眼 - - - - -
眼科入院のほぼすべてが手術目的となります。手術の中でも白内障が大部分を占めています。在院日数は全国平均とほぼ同等です。白内障以外では緑内障などの手術を行っています。
耳鼻咽喉科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
030230xxxxxxxx 扁桃、アデノイドの慢性疾患 107 6.7 7.9 0% 29.4 口蓋扁桃摘出術
030350xxxxxxxx 慢性副鼻腔炎 100 5.4 7.0 0% 52.4
030150xx97xxxx 耳・鼻・口腔・咽頭・大唾液腺の腫瘍 あり 36 5.1 7.4 0% 54.9
030240xx99xxxx 扁桃周囲膿瘍、急性扁桃炎、急性咽頭喉頭炎 手術なし 34 5.1 5.4 0% 37.7
030340xxxxxxxx 血管運動性鼻炎、アレルギー性鼻炎<鼻アレルギー> 15 4.4 6.1 0% 32.9
030320xxxxxxxx 鼻中隔弯曲症 15 4.5 6.6 0% 34.5
アレルギー性鼻炎や鼻中隔湾曲症など、鼻腔の機能改善を図るための手術は年々多くなってきています。副鼻腔炎手術などと同時に行っている場合は、そちらでカウントされるので、手術件数や入院の目的の分類と異なるところがあります。
当科では、副鼻腔疾患や鼻腔疾患(アレルギー性鼻炎や鼻腔形態異常による鼻閉)、鼻副鼻腔腫瘍に注力しています。
鼻腔疾患については、副鼻腔疾患よりも標準的な入院期間を短く設定し、より短期間で入院治療が完結するようにしています。
放射線科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
010010xx99030x 脳腫瘍 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等23あり 定義副傷病なし - - - - -
070040xx99x2xx 骨の悪性腫瘍(脊椎を除く。) 手術なし 手術・処置等22あり - - - - -
060040xx99x2xx 直腸肛門(直腸S状部から肛門)の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等22あり - - - - -
- - - - - - -
- - - - - - -
放射線科では主に悪性疾患を対象として、院内各科および近隣病院よりご依頼頂き、放射線治療(体外照射)を行っています。
腫瘍の縮小・根治を目的とした治療のほか、手術後の再発抑制や、骨転移による疼痛・腫瘍からの出血などの症状緩和にも放射線治療は適用されます。昨年度より少数個の脳転移に対する定位放射線治療も施行しています。
放射線治療は、 1回につき数分間の照射を(土・日曜日や祝祭日を除いて)連日くりかえして行います。治療期間は1~6週間程度で、目的によってさまざまです。外来通院治療も可能ですが、全身状態不良などの事情で通院困難な場合は入院することもできます。
悪性疾患に対する根治的放射線治療には、しばしば化学療法が併用されます。また進行期には疼痛を含む多様な症状が問題になることもあり、担当各科や緩和ケアチームと連携し診療を行っています。
救急科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
170020xxxxxx0x 精神作用物質使用による精神および行動の障害 定義副傷病なし 31 1.7 2.8 0% 41.0
161070xxxxx00x 薬物中毒(その他の中毒) 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 27 3.1 3.6 0% 39.9
160100xx99x00x 頭蓋・頭蓋内損傷 手術なし 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 21 5.6 7.4 14.3% 44.8
160100xx97x00x 頭蓋・頭蓋内損傷 その他の手術あり 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 17 8.4 9.7 29.4% 53.7
180010x0xxx2xx 敗血症(1歳以上) 手術・処置等22あり 10 23.4 33.3 20.0% 82.1
救急科は集中治療が必要な重篤患者さんや、複数診療科が係わる必要のある外傷の患者さんを主に入院管理しています。よって、対象とする疾患が多岐にわたります。主な疾患は、多発外傷・急性薬物中毒・敗血症・広範囲熱傷・環境要因による熱中症や低体温症などです。多発外傷については、脳神経外科・外科・整形外科など必要な科と連携して集学的に治療することが、生命予後や機能予後の改善に不可欠です。また、急性薬物中毒については、背景に自殺企図を有していることも多く、身体の治療に加え、精神科的介入も不可欠です。敗血症は、感染症内科や各臓器専門の内科などと連携し、広範囲熱傷は主として形成外科と連携して治療を行っています。一般的に、頭部外傷の患者さんは、脳神経外科入院となりますが、手術を必要としない軽微な外傷は、脳神経外科のサポートのもと、救急科で入院管理も行います。
総合診療科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
080010xxxx0xxx 膿皮症 手術・処置等1なし 39 9.9 12.5 5.1% 63.7
040081xx99x00x 誤嚥性肺炎 手術なし 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 38 16.0 20.9 47.4% 82.8
110310xx99xx0x 腎臓または尿路の感染症 手術なし 定義副傷病なし 16 10.2 12.6 18.8% 66.4
- - - - - - -
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当院の総合診療部では、主に「多臓器にまたがる複合した疾患の患者」や「不明熱などの診断未確定の患者」の入院診療を行っています。したがって、入院患者の年齢はほとんどが高齢者で、多臓器にまたがる複合した疾患の患者を治療するために平均在院日数は長く、ほとんどの患者が自立困難であるために転院率は高くなっています。
症例は、内因性では主に誤嚥性肺炎のような呼吸器疾患、胃腸炎やイレウスなどの消化器疾患、尿路感染症などの腎泌尿器疾患、そして、蜂か織炎などの感染症の4つの疾患が多く、外因性では圧迫骨折や急性腰痛症などの整形外科非手術適応疾患が多くなっています。
2018年度は、急性膿皮症、誤嚥性肺炎、腎臓または尿路の感染症の順となりましたが、上位3位はほぼ変わらず年によって順位が入れ替わるのが現状です。
初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数ファイルをダウンロード
初発 再発 病期分類
基準(※)
版数
Stage I Stage II Stage III Stage IV 不明
胃癌 103 13 20 59 - 10 1 7,8
大腸癌 72 45 77 44 - 34 2 7,8
乳癌 48 20 - - - 11 1 7,8
肺癌 110 29 67 129 - 66 1 7,8
肝癌 18 30 16 - - 164 2 6
※ 1:UICC TNM分類,2:癌取扱い規約
「5大がん」と呼ばれる胃がん、大腸がん、乳がん、肺がん患者さんの数を初発の UICC 病期分類別で初発および再発に分けて集計しています。
UICC 病期分類: 国際対がん連合(UICC)によって定められた〈1〉原発巣の大きさと進展度(T)、〈2〉所属リンパ節への転移状況(N)、〈3〉遠隔転移の有無(M)の 3つのカテゴリによって各がんをI期からIV期の4病期(ステージ)に分類するものです。2017年度に退院した患者さんを集計し、集計対象期間中に複数回入院された患者さんはそれぞれ集計をしております。「初発」とは、当院において当該腫瘍の診断、あるいは初回治療を実施した場合を指します。「再発」とは、当院・他施設を問わずに初回治療が完了した後、当院にて患者さんを診療した場合や、がん寛解後に局所再発・再燃または新たな遠隔転移をきたした場合を指します。
成人市中肺炎の重症度別患者数等ファイルをダウンロード
患者数 平均在院日数 平均年齢
軽症 38 7.8 53.6
中等症 119 10.3 77.6
重症 25 13.6 81.6
超重症 11 17.4 87.0
不明 - - -
高齢になるほど、重症度が悪くなり、在院日数も伸びています。全国的に認められる傾向と同様です。
脳梗塞のICD10別患者数等ファイルをダウンロード
ICD10 傷病名 発症日から 患者数 平均在院日数 平均年齢 転院率
I63$ 脳梗塞 3日以内 314 16.6 73.4 38.1%
その他 66 14.1 72.7 5.2%
当院は急性期病院であり、脳梗塞も発症3日以内の急性期入院が高い割合となっています。症例数も昨年より増加しております。平均在院日数は昨年より伸びてしまいました。
診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード
内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K7211 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術(長径2センチメートル未満) 122 0.7 1.8 0% 65.9 大腸ポリープ切除術(EMR)
K688 内視鏡的胆道ステント留置術 78 1.6 8.0 9.0% 71.5
K6532 内視鏡的胃、十二指腸ポリープ・粘膜切除術(早期悪性腫瘍粘膜下層) 68 1.0 5.1 0% 69.3
K6152 血管塞栓術(選択的動脈化学塞栓術) 66 1.0 11.4 0% 71.6
K654 内視鏡的消化管止血術 61 1.0 10.2 24.6% 73.3
内科での手術件数は、消化管のポリープ、胆管炎に対する内視鏡治療、肝がんの治療が上位でした。がん診療および救急治療を行っている当院の現状を反映している結果でした。
循環器内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K5951 経皮的カテーテル心筋焼灼術(心房中隔穿刺、心外膜アプローチ) 315 1.3 2.3 0.3% 66.4 アブレーション
K5493 経皮的冠動脈ステント留置術(その他) 227 1.2 2.7 2.2% 67.5
K5491 経皮的冠動脈ステント留置術(急性心筋梗塞) 86 0 13.3 9.3% 64.0
K616 四肢の血管拡張術・血栓除去術 73 1.4 6.7 6.9% 73.9
K5463 経皮的冠動脈形成術(その他) 70 1.3 2.5 4.3% 70.6
循環器内科ではカテーテルを使用した様々な治療(手術)を実施しております。狭心症や心筋梗塞といった冠動脈=心臓の周囲の動脈に対する風船・ステント治療以外にも、足の動脈硬化に対する治療も実践しており、一部の症例では血管外科と共同してバイパス術とカテーテル治療を一度に行うハイブリッド治療も実施しています。また不整脈に対するアブレーションも積極的に行っており、福岡市内でも有数の症例数を数えております。心拍を得るには心臓内を電気が正常に流れる必要がありますが、異常な電気が流れている場所を同定して、その部位を焼灼することで不整脈を完治させることができます。急性心筋梗塞は、放っておくと生命の危機に関わる超重症疾患ですが、当科では病院到着からカテーテル治療開始まで平均28分間という短時間で初期対応しており、全症例の96%以上において病院到着から再灌流までの時間が目標の90分間を下回っております。
外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K672-2 腹腔鏡下胆嚢摘出術 120 1.1 3.3 3.3% 61.3 腹腔鏡下胆嚢摘出術
K719-3 腹腔鏡下結腸悪性腫瘍切除術 85 2.2 12.2 18.8% 72.3
K5612ロ ステントグラフト内挿術(腹部大動脈) 56 1.7 7.7 10.7% 77.4
K6335 鼠径ヘルニア手術 49 0.1 1.1 6.1% 70.2
K4762 乳腺悪性腫瘍手術(乳房部分切除術)(腋窩部郭清を伴わない) 46 1.0 3.2 0% 57.5
・手術を行う際、可能な限り外来にて術前検査を終了し、手術前日(全身麻酔の場合)あるいは当日(局所麻酔あるいは腰椎麻酔の場合)に入院していただくようにしています。また高齢者では術後の状態が安定していても、ADLの低下などで在宅での自宅療養が困難な場合は、連携施設へ転院し、ADLが向上した後に自宅に退院していただくことがあります。このような入院日数を短縮させる取り組みを行うことにより、超急性期病院としての役割、すなわち多くの急患を受け入れることが可能となります。
・当院で施行する胆嚢摘出術は、高度な炎症を伴う急性胆嚢炎や、末期腎不全、虚血性心疾患などの重度な併存疾患を有する患者さんに対するものが多いのですが、他科とのチーム医療により、術後在院日数は年々短縮している傾向にあります。
・結腸悪性腫瘍手術では、低侵襲な腹腔鏡下手術の割合が増加していますが、後期高齢者の高度進行癌が多いため、連携施設へ転院後、ADLが向上してから自宅退院とすることがあります。
脳神経内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K178-4 経皮的脳血栓回収術 24 0.2 24.8 66.7% 77.4
K597-3 植込型心電図記録計移植術 22 10.5 4.4 22.7% 68.1
K609-2 経皮的頸動脈ステント留置術 - - - - -
- - - - - - -
- - - - - - -
脳梗塞を発症した症候性および無症候性の高度頸動脈狭窄に対して、待機的に経皮的頸動脈ステント留置術を施行しています。術後合併症はまれであり、術後は自宅に退院しています。入院治療中に脳梗塞あるいは一過性脳虚血発作の再発を繰り返す場合には急性期に施行することがあり、その場合には、麻痺や高次脳機能障害に対するリハビリテーションを継続するために転院が必要となります。
超急性期脳梗塞に対しては、tPA静注療法と組み合わせて閉塞脳動脈に対して経皮的血栓回収術を行い、良好な再開通が得られています。内頚動脈、中大脳動脈、椎骨・脳底動脈といった主幹動脈閉塞のために神経障害が残ることが多く、リハビリテーション病院への転院率が高くなっています。
原因不明の脳塞栓症の多くは潜在性の心房細動によるものが多いとされ、心房細動を検出する目的で、植込型心電図記録計の移植が増えています。心房細動が検出できれば、脳梗塞の再発予防に対して直接阻害の経口抗凝固薬を使用でき、予防効果が高まります。
整形外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K0461 骨折観血的手術 肩甲骨、上腕、大腿 67 3.1 13.5 80.6% 74.1
K0462 骨折観血的手術 前腕、下腿、手舟状骨 59 1.8 12.5 40.7% 58.5
K0811 人工骨頭挿入術 肩、股 37 4.9 16.3 86.5% 83.3
K0483 骨内異物(挿入物を含む。)除去術 前腕、下腿 27 1.0 6.9 3.7% 51.9
K0463 骨折観血的手術 鎖骨、膝蓋骨、手(舟状骨を除く。)、足、指(手、足)その他 21 2.7 9.3 38.1% 45.3
当院の整形外科では主に外傷と脊椎を専門として手術をしています。骨折では大腿骨転子部骨折、大腿骨頚部骨折、橈骨遠位端骨折などの脆弱性骨折の症例や、若年者の足関節周囲骨折や鎖骨骨折の症例が多くなっています。いずれもの早期に手術を行い、早期にリハビリテーションを開始することを心がけています。
形成外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K227 眼窩骨折観血的手術(眼窩ブローアウト骨折手術を含む) 25 1.1 3.2 0% 36.0 眼窩骨折観血的整復術
K333 鼻骨骨折整復固定術 19 1.0 1.0 0% 24.2
K2191 眼瞼下垂症手術(眼瞼挙筋前転法) 17 0.1 2.1 0% 66.6
K427 頬骨骨折観血的整復術 12 1.0 3.8 0% 33.1
- - - - - - -
当院の形成外科の分野では外傷が多いのが特徴です。顔面骨骨折の紹介は頭蓋底骨折や多発骨折を含め全て断らないことをモットーにしており、症例数では九州でも1、2位を争う症例数です。上記以外にも他科手術の再建や合併症に対する手術を行うのが当科の特徴です。
脳神経外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K164-2 慢性硬膜下血腫穿孔洗浄術 58 0.6 10.6 24.1% 76.9 慢性硬膜下血腫除去術
K1426 脊椎固定術、椎弓切除術、椎弓形成術(多椎間又は多椎弓の場合を含む。) 椎弓形成 27 1.4 9.9 11.1% 71.5
K1771 脳動脈瘤頸部クリッピング(1箇所) 22 1.0 22.3 59.1% 65.0
K1742 水頭症手術(シャント手術) 21 4.5 13.4 52.4% 71.2
K1692 頭蓋内腫瘍摘出術(その他) 20 5.1 32.4 40.0% 62.8
脳神経外科では、慢性硬膜下血腫手術例が最も多く、次は脊椎手術、脳動脈瘤クリッピング術、水頭症手術、頭蓋内腫瘍摘出、の順です。慢性硬膜下血腫、頭蓋内腫瘍摘出術、水頭症手術はいずれも高齢者に多く、今後の高齢者社会のためにさらに増加することが見込まれます。歩行障害や認知機能障害などの症状も術後に改善することが多いですが、社会復帰のために必要に応じたリハビリ転院も勧めています。
脳動脈瘤クリッピング術は未破裂ならびに破裂例で行っております。未破裂例では術後1週間程度の自宅退院が可能ですが、破裂例では必要に応じてリハビリテーション転院を行います。
心臓血管外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K5612イ ステントグラフト内挿術(胸部大動脈) 34 2.2 11.1 20.6% 78.7
K5522 冠動脈、大動脈バイパス移植術(2吻合以上) 14 7.8 31.6 35.7% 64.8
K5551 弁置換術(1弁) 14 4.1 18.4 35.7% 75.4
- - - - - - -
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ステントグラフト内挿術は高齢者(70歳以上)や開胸手術が高リスクの胸部大動脈瘤(弓部大動脈瘤、下行大動脈瘤)を対象に行っています。手技は低侵襲ですが、緊急手術、術前からの身体活動能力低下、呼吸機能障害や腎機能障害等の併存症合併率が高いため、術後回復に日数を要することが多く術後入院期間は平均2週間となってます。冠動脈バイパスを受ける患者さんの多くは糖尿病を合併しているため、待機手術では手術前の血糖管理を十分行って手術に臨んでいます。このため術前5~7日間を要しています。手術後は早期離床・リハビリテーションを行い早期の自宅退院を図っていますが、術後の不整脈(心房細動)や術前からの左心機能障害、創合併症により入院が長期化する場合があります。弁置換術(1弁)の多くは高齢者(70~80歳代)の大動脈弁狭窄症に対する人工弁置換術です。手術後早期離床・リハビリテーションを行うことで4割の患者さんは自宅退院が可能となってます。
産婦人科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K8882 子宮附属器腫瘍摘出術(両側)(腹腔鏡) 225 1.0 4.0 0% 40.7 腹腔鏡手術
K867 子宮頸部(腟部)切除術 175 0 1.0 0% 40.1
K877-2 腹腔鏡下腟式子宮全摘術 129 1.0 4.3 0.8% 47.1
K877 子宮全摘術 51 1.1 6.8 0% 51.4
K872-3 子宮鏡下有茎粘膜下筋腫切出術、子宮内膜ポリープ切除術 37 0 1.0 0% 40.6
最も多い手術は良性卵巣腫瘍に対する腹腔鏡での子宮付属器摘出術です。
当院での手術症例は可能な限り外来での術前検査を行い、良性腫瘍、悪性腫瘍は腹腔鏡手術、開腹手術ともに前日入院としています。
子宮頸部前がん病変に対する子宮頸部切除術、子宮鏡下ポリープ切除は手術当日に入院し翌日退院となります。子宮内膜掻爬術は日帰りで行なっています。
子宮筋腫や子宮腺筋症に対する子宮全摘術の場合、子宮が小さければ腹腔鏡下膣式子宮全摘術を行います。術創が小さく早期退院が可能となります。
腹腔鏡での手術が困難な大きな子宮筋腫や癒着が予想される子宮内膜症、腺筋症に対しては開腹での子宮全摘術を行います。病状により腹壁術創が大きくなることもありますが、創部が小さい場合には術後日数の短縮が検討されます。
眼科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K2821ロ 水晶体再建術(眼内レンズを挿入する場合)(その他) 220 0.2 2.9 1.8% 73.9 白内障(片眼手術)
K2193 眼瞼下垂症手術(その他) 13 0 1.1 0% 78.8
K2683 緑内障手術(濾過手術) - - - - -
- - - - - - -
- - - - - - -
手術では白内障手術を中心に行い、眼科手術の約90%を占めています。白内障手術は全例入院で行っています。白内障以外では緑内障などの手術を行っています。白内障に関しては平均年齢が70歳をこえ、比較的高齢患者さんが多くなっています。全身合併症や眼合併症のある患者さんが多く、原則入院での手術を行っています。
耳鼻咽喉科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K3772 口蓋扁桃手術 摘出 101 1.0 4.8 0% 31.0 口蓋扁桃摘出術
K340-5
K340-4
内視鏡下鼻・副鼻腔手術3型(選択的(複数洞)副鼻腔手術)
内視鏡下鼻・副鼻腔手術2型(副鼻腔単洞手術)
88 1.0 3.3 0% 53.3
K347 鼻中隔矯正術 24 1.0 2.8 0% 38.3
K4571
K4572
耳下腺腫瘍摘出術(耳下腺浅葉摘出術)
耳下腺腫瘍摘出術(耳下腺深葉摘出術)
20 1.0 3.7 0% 49.3
K344 経鼻腔的翼突管神経切除術 15 0.9 2.4 0% 32.1
口蓋扁桃摘出術は、手術を行う施設が減少しているため、やや多い状態が続いています。
副鼻腔手術や鼻腔手術は分類が多く、手術件数が分散してしまいますが、総数としては福岡市内では最多となっています。
癌は放射線化学療法で治療することが多く、手術件数はあまり多くありませんが、手術以外に治療法のない唾液腺腫瘍の件数は福岡市内でも多い部類に入ります。
救急科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K386 気管切開術 - - - - - -
K046-3 一時的創外固定骨折治療術 - - - - -
K125 骨盤骨折観血的手術(腸骨翼骨折を除く) - - - - -
K6072 血管結紮術(その他) - - - - -
- - - - - - -
救急科の手術については、頭部外傷や蘇生後脳症による遷延性意識障害や重症肺炎による呼吸不全により人工呼吸管理が長期化する患者さんに対しての気管切開術を多く行っています。骨折については、全身管理を要するような多部位の外傷において、整形外科にて手術を行い、その後の救急救命センターでの全身管理を救急科で行っています。上記以外の手術として、全身熱傷については、形成外科とともに分層植皮術を行い、継続して熱傷ユニットでの入院管理を行います。また、多発外傷については、後腹膜出血に対して骨盤パッキング術や実質臓器損傷に対してカテーテルによる塞栓術を放射線科と協力し、血管塞栓術を行っています。
総合診療科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K7211 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術(長径2センチメートル未満) - - - - -
K654 内視鏡的消化管止血術 - - - - -
K664 胃瘻造設術(経皮的内視鏡下胃瘻造設術、腹腔鏡下胃瘻造設術を含む) - - - - -
- - - - - - -
- - - - - - -
例年手術患者はほとんどないが、2018年度はたまたま入院中の患者が上記の手術を受けたため手術症例が11例となりました。
その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)ファイルをダウンロード
DPC 傷病名 入院契機 症例数 発生率
130100 播種性血管内凝固症候群 同一 - -
異なる 16 0.14%
180010 敗血症 同一 43 0.30%
異なる 34 0.49%
180035 その他の真菌感染症 同一 - -
異なる - -
180040 手術・処置等の合併症 同一 55 0.04%
異なる - -
・播種性血管内凝固
血液凝固反応の亢進、血小板の活性化をきたし持続的に全身の細小血管内に血栓を生じ、諸臓器の循環不全、機能不全に至る重症な病態です。治療に大きな医療資源が投入される場合もあり、該当するDPCで高額な点数が設定されています。
・敗血症
皮膚や粘膜、種々の臓器の感染巣から細菌が血中に入り全身に播種される重症な感染症のことです。治療に大きな医療資源が投入される場合もあり、該当するDPCで高額な点数が設定されています。
・手術・処置などの合併症
手術や処置などに起因して発生した、主に術後の出血や創部感染などの病態のことです。手術の術式や患者さんの状態に関わらず発生する可能性があり、医療ミスとは区別されます。
・手術・処置などの合併症項目の内訳
ICDコード 名称 件数
T814 処置に続発する感染症、他に分類されないもの 14
T827 その他の心臓および血管の人工器具、挿入物および移植片による感染症及び炎症性反応 13
T810 輸液、輸血および治療用注射に続発する空気塞栓症 -
T813 手術創の離開、他に分類されないもの -
T828 心臓および血管のプロステーシス、挿入物および移植片のその他の合併症 -
※10症例未満は割愛させていただきます。
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